昨日行われた、応氏杯決勝戦第一局
一力遼棋聖が見事な打ち回しで先勝!!!
ハイライトの局面を解説します。
一力遼棋聖の先番。
白1から3、5の強引な攻めに、どうしのぐか。
昨日は、日本棋院で大盤解説をしていましたが、
難しい局面なので、若手に代わってもらい
控え室で他の棋士と検討していた。
みんな「上手い手がありそうだよね。」
と言うのですが、なかなか具体的な手段が見つからない。
プロの感覚では、黒に勝ち筋があると思えるのですが、
見つけれるかどうかが、勝敗を大きく左右する。
僕も分かりませんでした。
実戦の黒1から3が絶妙手でした。
これで、白が困っています。
一力遼棋聖、勝負所で正確無比な読みでした。
白はAを防ぐために、白1と打ちたいのですが、
これだと黒2と直ぐに切断して、攻め合い1手勝ちです。
白は、泣く泣く1とダメを詰めるしかない。
ただ、これだと黒Aと白1が凄い利かし。
黒2でシノギがはっきりしました。
まだ、Bの切断が残っているのが大きい。
白1から強引に取りにきても、黒18が上手く
生きがあります。
これらの変化を全て読み切った、素晴らしい決め手でした。
最後は時間攻めをくらい、罰則2点を払ったようですが、
ギリギリ1点残りました。
(日本ルールだと半目勝ち)
充実の内容で一局目を勝利した一力遼棋聖
続く明日の第二局も期待しましょう!