今年は彼の地から、お迎えの前兆か？かってなく箱庭のような我が家の植え込みに時々ですが秋を知らせにやってきてくれます。（５０年近く住んでいるのに初めてのことです）今朝も、たった一節、聞かせてくれました、ケチンボーの蝉です。地球の異変をこんな小動物さえ感じ取って知らせてくれるのに、人間は只、暑い暑いとクーラーの中に逃げ込み、温暖化現象を先送りしている。洞爺湖サミットで何を決めても、テレビで何を訴えても、人間の生活を原始に戻そうと言うのだから土台無理な話と筆者は考いる。時間が何億年も掛けて生き物が住めるように地球は作られたのに、僅か百年単位の間に自らの都合だけで、破壊し続けている。科学の力で修理しようとしても、癌の出来た身体に絆創膏を貼るくらいの効果しか望めまい。後幾年したらこうなると教えた方が良いと言うのは乱暴な意見だろうか。
朝の散歩に見かけたので、カメラ取りの帰り、別の用たしで忘れ、急いで引き返しスナップしましたが、しおれ掛けてしまいました。誰からも注目されずに夏の朝の一時を遠慮勝ちに主張する野の花に、己の境涯と重ね合わせて、この花の儚さに心惹かれた一瞬でした。明日は又別の花にその主張を譲るのでしょう。
人間、暑い暑いとこぼしているのに植物は秋を演出し始めました。今年も又変わらずに、小さい秋を教えてくれました。嬉しいことに今朝も又、庭の主さん挨拶に出てきてくれ、2～3分のコミケーションで直ぐにお昼寝のようでしたが、何となく満ち足りた気分にさせてくれます。平和の恩恵極まれリの心境です。遠い国でのオリンピック、金、金と騒がしいようですが、我が家ではススキの穂に感謝し、蟇蛙との会う瀬を楽しむ静かな余生、何物にも替え難い。金メダルも名誉も他人様の物と非国民的言動に近代オリンピックに対する批判も幾分混じる勢かもしれないが。単なる僻みっぽい、意地悪爺さんかもしれない。