磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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原爆は本当に8時15分に落ちたのか

2007年12月21日 | 読書日記など
『原爆は本当に8時15分に落ちたのか
   歴史をわずかに塗り替えるようとする力たち』
       中条一雄・著/三五館2001年

どうも論理的ではない文章で、ふりまわされる感じがして困惑します。
--結局著者はこういう結論なのだろうかと思います。下「」引用。

「ハーシーさんのいうように「何時何分に広島市民が黙祷を捧げようとあまり問題はない。大切なのはあの出来事を記憶にとどめておくこと」かもしれない。」



歴史をわずかに塗り替えようとする力たち
--これが、どこの誰の力かわかりませんでした。
はっきりしているのは、著者・中条一雄さんは確実にその一人でしょうね……。

薄い記憶によるという……。下「」引用。

「私の薄い記憶によれば
 ところで、私自身の「爆発時間」だが、先に述べたように、ずっと長い間「八時十五分」だと思っていた。正確には一九八三年三月に『私のヒロシマ原爆』という本を出版するまでだ。この本は、その前年八月に新聞に連載したものをまとめたものだが、私は新聞の書き出しに「一九四五年八月十五日午前八時十五分--広島に原爆が落ちた」と書いた。その根拠があったわけではない。先に述べたように多くの被爆者がそう言っているからそうなのだ、と思っていたにすぎない。」

1945年8月7日付けの朝日新聞では、7時50分だったという。

当時は時計は貴重品だったという。
ボクの子どもの時でも貴重品だった……。
何かのお祝いの時にもらう商品だった。

ハーシーに連絡する著者。最初は驚いたハーシー。下「」引用。

「ハーシーさんはしきりに「恐ろしいことだ」を連発した。データ第一主義でストーリーをまとめるノンフィクション作家としては、数字の間違いは、たとえそれがわずかなものでも致命的だ。とても黙殺できることではないだろう。
「とにくかキミの発想とテーマはきわめて興味深い。ぜひとも本当の時間を調べてほしい。どういう結果になるのか、ぜひ知らせてほしい」
 彼はこう言って電話を切った。」

止まった時計……。下「」引用。

「広島の場合、原爆で止まった時計がいくつかあり、たまたま八時十五分に止まった時計が、統計上何個かあったということだ。それが証拠とされるものになったにすぎない。」

薄い記憶の方が重要であるのだろうか?……。

--峠三吉が書き残したもの。下「」引用。

「被爆直後には「八時十分」「八時過ぎごろ」と書いていたのに、七年後に「八時十五分」と訂正したのはなぜか。彼もまた、どっと出版された一九五二年当時の「十五分説」に、右へならえしたのだろうか。」


著者は「嘘が本物になる恐さ」と書き続ける。下「」引用。

「-略-爆発時刻については、このほか午前八時十五分から十八分にわたるいくつかの記憶があるが、広島市は午前八時十五分を採用している。」

どこで嘘が本物になったのか?
正確な時間がわからないので、黙祷の時間などが決められないので一応そうしたという感じではないのか?

この本でも、正確な時間はわからなかった……。

著者のうすい記憶と同様に6分説の人もいるそうです……。

からさわぎの本といわれても仕方がないように思えました……。


原爆と差別

私のヒロシマ原爆

原爆乙女 Hiroshima Maidens





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