磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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早乙女勝元小説選集5 ゆびきり

2009年07月09日 | 読書日記など
『早乙女勝元小説選集5 ゆびきり』
   早乙女勝元・著/理論社1978年

庶民的な小説です……。
--時代は昭和です……。



書き始めはこうである。下「」引用。

「■路地うらから
 “冒険ダン吉”をよみおえて、ああーッと、一つ大きなあくびをすると、きゅうにトタン屋根をたたく小雨の音が、昌次のり耳にきこえはじめた。
 学校からかえってきたとき、空は灰色によどんでいたが、西のほうはまだ薄桃色にあかるくて、電信線にからみついたタコの尾が、ぴらぴらと風になびいていた。その風にのって、いつのまにか、小つぶの雨がおちてきたものらしい。-略-」

かべをほる? 下「」引用。

「ネズ公ではない。だれかむこうから、かべをほじくっているやつがいるのだ。」

ネズミも壁をほるのか?
--マンガみたい……。

時計の音……。下「」引用。

「昌ちゃん、しっているかい? この音な、日本人にはカッチカッチだけど、イギリス人には、チックタックチックタックって、きこえるんだよ。アメリカ人には、チックチック、そいから支那人へゆくと、チッコチッコさ。いろいろにきこえるんだよ。な? おもしろいだろう?」

--ハマグリをとる……。
パンツのなかへいれて、隠したという。下「」引用。

「「あッ」ふいに、寅男がみじかくさけんだ。
「ど、どうしたの?」
「ちきしょう。貝が食いつきやがったんだ。あッ、チ、チチッ!」-略-」

汽車C5927……。

“貧乏”……。下「」引用。

「“貧乏”
 この社会から、この二字をなくすことを、わたしは今、心のそこから、かんがえている。
 いくら、祈ってみたところで、それだけでは、どうにもなりはしない。悲しみに、どれだけたくさんの涙をささげたところで、いったいそれが、なんの役にたつだろう。
 なにかを、しなければならいのだ。
 わたしでできる、なにかを!
 一生けんめい、そのことをかんがえている。
 わたしはそれだけ、心豊かになっているのかもしれない。」

かなり苦しい人多いですが?
--どうなされていますか?








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