磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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野蛮としてのイエ社会 あごら叢書

2009年09月14日 | 読書日記など
『野蛮としてのイエ社会 あごら叢書』
   関曠野・著/御茶の水書房1987年

家といっても、いろいろありますね……。
システムとしてみている本ですね……。
--庶民のイエとは少しちがうよう感じがボクにはします……。



--中曾根ブレーンの本批判。
「野蛮としてのイエ社会
   --村上泰亭・公文俊平・佐藤誠三郎共著
    『文明としてのイエ社会』(中央公論社刊)を読む--」

原イエ……。下「」引用。

「してみれば本書の主題をなす根本領主の原イエにしても、著者たちのようにウジの突然変異として氏族制と連続性を強調するより、むしろ荘園制の延長線上に、その完成形態として捉え返す必要があるだろう。何といってもイエを組織し主宰する根本領主は、御家人であると同時に荘官や地頭でもあったし、しかも彼らの根本私領とて、その所有権の自立性は完全なものではなく、究極のところは幕府や幕府の背後に控える朝廷の威光によって所領として安堵される必要あったのである。-略-」

ローマのファミリアの生成史。下「」引用。

「ローマのファミリアの生成史はいまだに多くの謎に包まれているが、日本のイエ集団の古代的家政共同体からの発展史が何らかの示唆を与えるかもしれない。他方ではローマの歴史における商業と掠奪と暴力の結合も、イエ集団の歴史に関して新しい視点を付け加えるものかもしれない。言いかえれば、東国武士団のイエの形成はたんなる辺地開発の動きを反映しているだけではなく、西国から奥州にいたる商業ルートが当時の辺境にもそれなりに形成されつつあったことにも関係しており、東国武士団の中には、西国のさむらいとは異質な、商業ルートを襲う群盗出身の者が少なからず存在した可能性を考えさせる。ともあれファミリアとイエは、まさに先に述べた家の抽象的=形式的な概念といいう点で一致しており、そのような存在として、私的で抽象的な所有と蓄積の単位を構成し、経営組織ないし所有と家内奴隷制に基づく「経営者」的支配の、西洋と東洋における最古の原型をなすものといえよう。」

農民とロシア革命。下「」引用。

「第二に、この革命は都市プロレタリアートではなく農民と農民出身の兵士による叛乱と暴動、脱走や土地の占拠として勃発した。マルクス主義者やその他の近代的党派の影響力は専らペテルブルグとモスクワの二大都市に限られ、しかもロシアの都市労働者すら農村から流入して日も浅い、未だに深く農村の社会と農民の心情に結びついた工場労働者だった。-略-」

「構造的暴力としての資本主義
--目著『資本主義--その過去・現在・未来--』(影書房刊)へのコメント--」







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