Bad News...Good luck! 008 落とし所と、筋を通せ! 「日銀の総裁が決まったね」 「そうですね、チーフ」 「別段、困らなかったのに、大手マスコミは大騒ぎしていたなあー。どうしてだと思う?」 「それは、いつもの“いい加減”体制を続けたいからでしょう」 「天下りをさせないという、党首は正しかったとキミは思うのか?」 「今回はそうです。他国では財務省からというのもあるそうですが、こう癒着体制なら拒否した方がいいのではないでしょうか? バブルがあれほどひどかったのは、日銀の責任が大きかったと思います」 「しかし、落とし所を考えろ! 対立だけでは日本の政治が混乱する……」 「混乱は与党がさせているのです。何度も否決されることを出していれば通るという、いい加減な考え方をしているからです」 「原則を通した野党党首は正しかったというのかい?」 「そうだとボクは思います。言論できちんと決めたことを守ることは、政治家として当たり前のこと。褒められることではありません。もし、反対意見があるとしても、落とし所ではなく、論として展開させるべきが、言論の場である政治ではないでしょうか? ただ民主的な手法を使っていただきたいとも思います……」 「そういう考え方もできるというわけか……」 「チーフ、昔は青臭い書生論といわれましたが……」 「いや、今は、その青臭いのがいないんだよ。うさんくさいのが多すぎていやになるんだ」 チーフは自身のことは棚上げにしている。 もちろん、早瀬も党首がすべていいとは思っていない。大連合などといったふざけた行動をとろうとしたことは忘れてはいけないことだと思っている。 マスコミは業種でいえば、一番の癒着によって利益を得ている。格差社会の勝ち組なのである。 その甘い汁は特に地上派であろう。アナウンサーとしての基本もできていない人間が、一年間だけの収入が、サラリーマンの生涯賃金以上であることもある……。 そして、あの卑劣で下劣で、エロ・グロ・ナンセンスの代表といえるお笑い芸人たち……。 非道徳的なこと、非人間的なことをしても、笑いにして、それで楽しんでいる……。 そんなことを、よく楽しめると思うのだが……。 昔はそれでも、権力と対立していたし、庶民のことを思っていた。 それが寄席から生まれたお笑い芸人だった……。 今じゃ、あのバカどもが、セレブときたものだ……。 そんなバカどもが、サラリーマンの生涯賃金を一年で儲けている。 きちんとした放送をしようとしたら、彼らのほとんどが、芸風をかえねばならないだろう。 悪辣な人間がいいように、そんな勘違いを子供たちに与えてもいる。 有名になればいいと犯罪をおかす人たちがいるのを見れば、彼らの顔が頭にいつも浮ぶ早瀬だった。
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