
一、出会い
8.バテレン

池山たちが来た。
「香取ちゃん、読書か。珍しいな」
「そうや、たまには、本読まないとなあー」
「なに、読んでいるんや」
「聖書」
「わかっている。バテレンの本やろ」
「バテレン、なに、それ」
「そんなことも知らんのか。それで偉そうに読書かいな」
池山は雄二を小莫迦(こばか)にしていた。
「みんな、楽しく、よそで遊ぼう」
池山たちは階段をおりて行った。
バテレンとは、切支丹時代にポルトガル語のパードレがなまってバテレン(伴天連)になったという。パードレとは神父のことである。キリシタンのことをバテレンともいう。
池山にジョンさんのことをひどく言われ、雄二は心配になって母に相談したくなった。
「おかあちゃん、ジョンさんと遊んでもええんか」
うすぐらい六畳一間で母は内職のミシンをかけている。手をとめて、目をしっかり見開いてから。
「ジョンさん……。ああ、今度、アパートに引っ越して来やはったアメリカの人やね。どうして、そんなことをきくの? 雄ちゃんらしいないなあー」
「うーん、あのなー。バテレンは、人を誘拐して、外国に売るんやって」
母はそれは時代劇の話ではないかと思う。
「外国に売る、そんなこと現代の日本にあるの!」
母はお腹をかかえて笑っていた。
雄二は真剣に母を見ている。母はまじめな顔になって話す。
「そんなことは、あらへんて」
「そうか」それで笑っていたんやなあーとわかる。
「そやけど、池山くん、どうして、バテレンなんて言うたんやろな」
「うん?」雄二は首をひねった。
「今どき、キリスト教のことをバテレンというのは珍しいわ、バテレンなんて古いわよ」
「古い。そうか、曽我のおばあさんに池山きいたんやな」
「そうかもね。曽我のおばあさんは、熱心な仏教徒だものね」
母は笑っていた。
「それに、鬼畜米英っていって、鬼や畜生と変らへんにゃって……」
「まあー」母は大変、驚いていた。
「それは、大きな間違いよ。同じ人間よ。戦争が雄ちゃんの生まれる前にあったのよ。そのころには、相手を人間と思えば、戦いづらいので、鬼畜米英と教えたのよ。同じ人間なのよ。遊んでいいのよ。それに、お隣の江藤さんの静枝さんだって、カトリック教徒なのよ。雄ちゃんは小さいころ、静ちゃん連れられて、教会へ行ったこともあるのよ」
「そんなの覚えてない」
「そら、小さいころのことやからね。子守してもらっていたのよ」
「ふーん。言われても、わからん」
「静ちゃんのお父さんは、静ちゃんがキリスト教徒になるの反対やったけど……。そう、お父さんは、まわりの人に勧めないようにと約束させて、カトリック教徒になることを許されたのよ。雄ちゃんも、静ちゃんのように、自己を高めるんやったら、カトリック教徒になってもええよ。反対せえへんよ」
静ちゃんは京都府立大に通っている優秀なお姉さんだ。
「家は仏教徒なんやろ?」
「そうね。家は浄土真宗だけど私は無宗教よ。何も宗教には入っていないのよ。宗教は嫌いよ。他人に自分の考えを強制する人たちが多いもの」
「どういうこと?」
「いろんな考えがあっていいってことよ。雄ちゃんは、子どもだから、キリスト教からも仏教からも、よい所を学ぶといいのよ」
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もくじ[メリー!地蔵盆]
ちかごろ、抹茶ブームだそうです。
カテキンにダイエット効果があるらしいんですね。
抹茶の製品もふえてきました。
シュークリームはなかなか、おいしかった。

「おいしい、これだったら、五コはいけそう」
「それで、ダイエットになるの?」
「なるわけないかあー」
と、漫才のような会話がありました。
何年か前のことでした。
藤村屋さんにもグリーンティーという商品があるのですが、
冷蔵庫にいれておくようにと書いてあるのは、はじめてでした。
そのグリーンティーは香りがいいです。
冷蔵庫に入れておいたら、香りが落ちないのかなあーと思いました。
八代目はんの日記のBlogでは、実売店で売ってはる寒天がよく売れているそうです。
やはりブームというのは、あるもんですね。
寒天を私にもかんて~ん。
座布団とられそう

カテキンにダイエット効果があるらしいんですね。
抹茶の製品もふえてきました。
シュークリームはなかなか、おいしかった。

「おいしい、これだったら、五コはいけそう」
「それで、ダイエットになるの?」
「なるわけないかあー」
と、漫才のような会話がありました。
何年か前のことでした。
藤村屋さんにもグリーンティーという商品があるのですが、
冷蔵庫にいれておくようにと書いてあるのは、はじめてでした。
そのグリーンティーは香りがいいです。
冷蔵庫に入れておいたら、香りが落ちないのかなあーと思いました。
八代目はんの日記のBlogでは、実売店で売ってはる寒天がよく売れているそうです。
やはりブームというのは、あるもんですね。
寒天を私にもかんて~ん。
座布団とられそう
