ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 




洋風住宅。墨田区堤通1-12。2013(平成25)年3月17日(下2枚も)

墨堤通りの白鬚神社前の信号が「白鬚神社上交差点」で、そこから西へ、隅田川の方へ入るわりと広い道路がある。突き当りは堤通交通公園だ。この道路は明治の地図にもある昔からの道である。写真の住宅はその道路沿いにある。見たところ戦前から建っている家かどうかは分からないが、けっこう古い家が3棟並んでいる。和風の1戸を挟む2戸は急な切り妻屋根と前に飛び出した玄関が特徴の洋風な感じを受けるほぼ同じ造りの家だ。3戸ともきちんと補修などをされてきれいに使われている。
昭和22年の航空写真を見るとこれらの家と思えるのが写っている。はたしていつ頃建ったものなのだろう。

以前『銅像掘と西村勝三の像/向島5丁目』で出した藤牧義夫の『隅田川絵巻』にはこの辺りがどう描かれているか見て驚いた。なんだか写真の光景をそのまま写生したような部分があったのだ。絵巻だと白鬚橋と白鬚神社の中間になるような場所だ。写真の家並みは隅田川に対しては白鬚神社と同位置にあるから、そのままということはないのかもしれない。手前の家が道路の角にあるのも写真とは異なる。角の杭に「第一セメン」の文字が読めるから手がかりになるかもしれない。




『別冊太陽No54・モダン東京百景』(平凡社、昭和61年、2000円)から、藤牧義夫作『隅田川絵巻』

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コメント
 
 
 
Unknown (ラサ)
2015-05-12 11:17:01
はじめまして。
昨日、ここに行ってきました。
明後日には解体されてしまうようです。
木が生い茂っていて少し見づらかったですが、
モダンで情緒的な造りにしばし時を忘れて見とれてしまいました。
仕方のないことなのかもしれませんが、なくなってしまうのはとても残念です。
 
 
 
>ラサ様 (流一)
2015-05-13 11:30:32
私がこの辺りを歩いたのは撮影時の一回だけです。特にあてがあったわけでもなく、古そうな住宅を見つけたのは、まあ偶然です。庭木にまだ葉が出ていないという時期もよかったようです。見たところそうすぐに取り壊すようには見えませんでしたが、油断できないものですね。
 
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