ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 




底倉温泉 函嶺。神奈川県足柄下郡箱根町底倉。2014年6月9日

国道1号から宮の下交差点で国道138号(箱根裏街道)へ入るとすぐ八千代橋を渡る。その深い谷底を流れるのが蛇骨川で、橋のすぐ下流で早川に合流する。蛇骨川の谷底や主に橋の上流の右岸(川の東側)から自然に湧き出しているのが底倉温泉だ。今では旅館が1軒、公衆浴場が2軒のみという。
八千代橋を渡ると住所は「底倉」という地区になるが、渡ってすぐ「木賀温泉入口」バス停の手前に「函嶺(かんれい)」の看板が見える。ネットの情報によれば、現在は入浴のみの施設である。1か所の、大きくもない露天風呂を1時間の貸し切りで入浴するので、いきなり行って入れれば運がいいわけだ。それで一人700円というから、とても施設を維持していけるとは思えないのだが。
建物は関東大震災後の大正末に、温泉療法を兼ねた「函嶺医院」として建てられたという。函嶺医院は1982(明治25)年の開設で、大震災で潰れた建物を造り直したものらしい。一階が下見板の洋館である。玄関の屋根と、横の八角の窓はなんとなく和風のような中国風のような……。


底倉温泉 函嶺。箱根町底倉。2014年6月9日

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