ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 




角山本店。中央区築地6-21。左:1991(平成3)年5月5日、右:1989(平成1)年11月5日

晴海通りの築地6丁目交差点のすぐ南にある生麩と湯葉の専門店。出桁造りの家は、現在はビルに建て替わっているが、1階の店舗には写真の看板が磨きなおされてかかっている。角山(かくやま)本店は築地場外の店といっていいのだろうが、創業は大正13年で、築地市場の開設より前。
『下町残照』(村岡秀男、朝日新聞社、1988年、1500円)に、三代目主人の婦人の談として、「初代は新潟の出身で日本橋にあった湯葉の店で修業した。看板の木は新潟の山に自分でさがしてきて彫らせた。TBSテレビで湯葉をテーマにしたドラマを作った時に、古い道具は寄贈してしまった」とある。

左写真の右に写っている銅板貼り看板建築は焼き鳥丼の「ととや」。建物は改修されてはいるが残っている。1969(昭和44)年の住宅地図に「ととや食堂」となっている50年続いている店。店名からすると魚料理の店として始まったのかもしれない。

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