ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 




スナック長屋。足立区千住柳町1。2012(平成24)年1月15日

右奥へまっすぐ通っている通りは大正通り。信号のある交差点で千住龍田町、千住柳町、千住中居町、千住寿町が接している。『 遊郭部>廓メシNo.11(双子鮨)』というサイトで、千住大門商店街の双子鮨をレポートしている。マグロが3カン乗った握りの並1200円がうまそうだ。当サイトでは鮨のことはあっさり片づけて、「大将」から聞き取った昔の千住遊郭の話などを解説付きで紹介している。その中に写真の建物が「スナックビル」として出てくる。ここでは外観に合わせて「スナック長屋」とかってに命名した。半分パクリだ。
建物は、航空写真を見た感じでは、角の一戸建ての家と五軒長屋がつながって六軒長屋に見えるものらしい。戦後すぐに建てたものではないかと思う。テナントは写真では「大ちゃん」「のりっぺ」「カラオケyou-yu」「スナック・ウイング」「お茶漬けおにぎり・みね」に空き家が1軒。2012年の住宅地図ではシャッターの店は「セブン」。このセブンが1969年の地図に「バーセブン」で出ていて、一番の老舗だったようだ。古い店はなじみ客も歳をとってしまうということだろうか。

1枚目写真の手前を左に入るとじきに「千住大門商店街/振興組合」のアーチがある四つ角に出る。そちらに曲がらず、そのまままっすぐ行く通りが千住柳町の遊郭があった目抜き通りで、その入り口に遊郭の大門があった。「遊郭部」では、大正通り―大門の道にカフェー街があった、という「大将」の話が紹介されている。
千住遊郭へくる客は、常磐線と東部鉄道の北千住駅からと、都電の「北千住駅」停留所から、という場合が多かった。これらの客は4号国道で一緒になり、斜めに大門に繋がっている裏道を行くのが近道なので、そこを行く場合が多かったと思われる。その道筋が大正通りを突っ切ると「カフェー街」の道になる。人通りがあるので、自然と飲食店が開業するようになっていったのだろう。

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