このいわゆる「アーケード」という奴、巾四メートル、ヨロイ戸開閉式の日除け、雨よけ屋根で設計は早大理工学部の秀島講師。四十メートルの烈風にも耐え、夏は太陽熱を反射して寄せつけないし、羽根を調節して涼風を流しこむ。夜は屋根の下にとりつけたケイ光燈が美しく輝き、銀色のジュラルミンに反射して夢のような雰囲気をかもしだす。総工費三千万円で、いずれは水天宮から人形町まで両側を全部ジュラルミンアーケードにするのだというから実力の程も知られよう。