有馬在住

有馬温泉の旅館で働くスタッフのブログ。
有馬温泉・神戸・六甲山の自然や文化を紹介します。

秋の有馬温泉を歩く その一

2007-09-15 21:28:02 | 有馬温泉

ねね橋

「いっちゃん、泊食分離事業の一環で、お客さんに有馬を歩いてもらいたいねんけど、総合案内所から温泉寺に行って、魚屋道を登って、途中で癒しの森の炭屋道から下りて、高塚の清水で水を飲んで帰ってきたらどれぐらいやろう?」

うーーん、どれくらいかなぁ?2時間はかからへんけど、1時間ではむりかなぁ・・・

とりあえず、行ってみよう!(久しぶりのウォーキング&トレッキングなんで、少し不安です。やせるぞ。)

まずは、龍泉閣から、『ねね橋』まで歩き、いよいよスタートです。

ねね橋の『もみじ』が、少し紅葉していました。ここのもみじは毎秋一番初めに紅葉します。

では、観光案内をしながら、歩いていきたいと思います。

ねね橋 11:41 です。

 

金の湯

太閤通りを阪急バス有馬バス停のほうに歩き、湯本坂を上っていきます。

金の湯』の周辺は、観光客の皆さんで賑わっていました。無料では入れる足湯もありますので、濡れタオルは必携です。

金の湯 11:44 です。

有馬玩具博物館

有馬玩具博物館』もお子様連れのお客さんがたくさんいらっしゃいました。お子様向けの体験教室もたくさん開催されていますので、おすすめです。

湯本坂

『湯本坂』の古い街並みを歩きます。道幅が少し狭いので、車に気を付けてください。一方通行なので、車は上からやってきます。

御所泉源

湯本坂の途中で、『御所泉源』の方に向かいます。

御所泉源 11:46 です。

一願不動地蔵

御所泉源の向かいには、『一願不動地蔵』となにやら変わった賽銭箱が・・・

実は、この賽銭箱、お賽銭を入れてみると、『上を向いて歩こう』が流れてきます。

さらに、その後、お経が流れてきます。

この一風変わったお地蔵様の発案者は、元有馬小学校の校長先生で、有馬の工房で、お蕎麦屋さんを営んでいる北村さんです

北村さんは、有馬温泉のホタル博士で、龍泉閣で育てているホタルも、監修していただいています。

磨崖仏

さて、この一願不動地蔵。地蔵様のある岩の側面を見ると、『磨崖仏』が彫ってあります。

この磨崖仏は、戦国時代の初め頃のものといわれています。

磨崖仏

磨崖仏(まがいぶつ)は、そそり立つ岩壁や岩壁を龕状に彫った内側に刻まれるなど、自然の岩壁や露岩、あるいは転石に造立された仏像を指す。切り出された石を素材に造立された石仏(独立石仏)は移動することが可能であるが、磨崖仏は自然の岩壁などに造立されているため移動することができない。
日本の磨崖仏の造立開始時期は平安時代初期までさかのぼると言われ、狛坂寺址の三尊磨崖仏(滋賀県栗東市)は最初期の事例とされている。平安時代前期から後期に移行すると、各地に多くの磨崖仏が盛んに造立されるようになり、分布は九州地方、近畿地方、関東地方、北陸地方、東北地方に広がった。中でも大分県には全国の磨崖仏の8割近くが集中していると言われる。

実は、磨崖仏ファンです。

歩いていて、大きな岩があると、ついつい磨崖仏を探してしまいます。

温泉寺の鐘楼

さて、不動坂を少し上ると、『温泉寺の鐘楼』が見えてきます。

毎年、大晦日には、除夜の鐘が撞かれ、有馬温泉に鐘の音が響き渡ります。

09_21

温泉寺』は、薬師如来のお導きで有馬を訪れ、有馬温泉の開祖とされる行基上人によって、724年に建立された古刹で、江戸時代の中期以降は、禅宗黄檗派になっています。

その後、鎌倉時代の初めに温泉を再興された仁西上人を中興の祖と仰いでいます。毎年1月2日には、行基上人像と仁西上人像を神輿に乗せて、有馬の温泉街を練り歩いた後、初湯で沐浴していただく入初式(いりぞめしき)が古式ゆかしく行われます。

温泉寺は、かつては、本堂の薬師堂を中心に湯泉神社(湯山三所権現)や別当権現坊などがある大きなお寺でしたが、幾度もの火災に遭い、次第に衰退してきました。1576年に全山に及ぶ大火災で焼失しましたが、直ちに北政所『ねね』によって再建されました。 その後、再び火災があり、1582年に現在の薬師堂が建立されました。

温泉寺

また、温泉寺のお堂の両脇には、鎌倉時代末の作とされる五輪塔が2基ありますが、左側が平清盛(総高267cm)と右側が慈心坊尊恵(総高232cm)の五輪塔と伝えられています。
慈心坊尊恵は、清澄寺(宝塚市清荒神)から温泉寺清涼院に移ってきました。自ら書き記した『冥途蘇生記』(清澄寺蔵)や『平家物語』によると、1172年に閻魔庁の法会に招かれ、自分の後生を尋ねたついでに、清盛が和田の浜で千僧供養を営んだと伝えました。すると、閻魔大王は喜び、清盛が高僧・慈恵僧正の化身で天台の仏法を護持するために再誕したと告げて、大王が毎日3度、清盛を礼賛して読む偈文を託しました。尊恵は蘇生してから閻魔大王の文を清盛に届け、清盛を大いに喜ばせたと言われています。

薬師如来像

金色に輝く薬師如来像が、日光菩薩、月光菩薩と十二神将とともに祀られています。有馬温泉には、行基上人が、ある日、皮膚のただれた病人のうみを口で吸い取ってやると、たちまちその病人が薬師如来の本身を現じたという昔話が伝えられています。

温泉寺については、有馬温泉誌をもとに、もう少し掘り下げてみようと思います。

温泉寺 11:47 です。

ねね橋~温泉寺までは、6分でした。

すごく狭い範囲に、商店街、泉源、寺町が集中しています。

これからは、足を少し延ばして、山に登ります。

いよいよ、ウォーキング→トレッキングになります。

さあ、何時間で帰ってこられるか!がんばるぞー(^O^)/

秋の有馬温泉を歩く その二へ続く。


浴衣の語源

2007-09-15 16:39:21 | 有馬温泉

有馬温泉提灯と浴衣を着たしばわんこ

夏の夜には欠かせない『浴衣』。

旅館では年中、お客様にご利用いただいています。

 

浴衣の語源

浴衣の語源はお風呂に入るときに着用する着物、湯帷子(ゆかたびら)からきています。
昔の日本のお風呂は、蒸し風呂でした。上流階級の人間は裸で風呂に入らずこの、湯帷子(ゆかたびら)を着て入浴していました。湯につかる習慣が広まったのは江戸中期以降です。江戸時代には風呂屋が普及し、庶民でも裸で入浴し、湯帷子(ゆかたびら)は、浴衣となって、風呂上りに身にまとう心地よい日常着へと変化していきました。

 

龍泉閣では、小さなお子様も『浴衣』を着ていただけるように、浴衣タイプと甚平タイプ、色もブルーとピンク、サイズも豊富に揃えています。

温泉気分を・・・ご来館されたすべてのお客様に味わっていただきたいです(^_-)-☆


神戸の中華街『南京町』

2007-09-15 01:00:00 | 子供

南京町

神戸の中華街『南京町』へは、有馬温泉から車で、約40分。

南京町は、神戸市立博物館などが立ち並ぶ旧居留地大丸神戸店の西側にあります。

有馬温泉、北野異人館、六甲山と並ぶ神戸の観光スポットです。

中華街行くでぇ~!

「ちゅうかがいぃ~!やったぁ~(*^_^*)」

あまり、わかっていないようですが、とにかくお出かけは、嬉しいようです。

南京町は、9月15日に開幕する『世界華商大会』を前にランタン(中国ちょうちん)も飾られ、歓迎ムードで盛り上がっていました。

世界華商大会

世界華商大会は華商同士や開催国との交流を目的に、1991年以降、2年に1回開催されている。今回は、古くから華僑が根付き、革命家孫文ゆかりの地である神戸をメーン会場とし、17日の閉幕式のみ大阪市内で行う。初の日本開催で、中国本国の開催以外では過去最高の約3600人が参加し、開幕式の模様は全世界に衛星中継される。中国の経済発展を背景に影響力を強める華僑ネットワークとの接点を得る絶好の機会として、地元経済界の期待も大きい。

 

長安門

「ピ~~ス!」

南京町の入り口『長安門』の前で、撮影しました。

快晴で、とてもすがすがしい秋空です。

長安門

南京町のシンボルである長安門(楼門)は、日中両国の平和と友好を願って、中国政府が海外に輸出することを許可した第一号の“漢白玉楼門”です。北京の少し南に位置する河北省石家荘に産出する大理石を“漢白玉”と呼びます。楼門の柱型には、この大理石を用いて、無数の龍と雲の彫刻が施されており、約100名の工程師が1年半の歳月をかけて制作しました。屋根は黄色い瓦葺きで太陽に照らされると金色に輝いて見えます。中国における石刻芸術のレベルの高さを示す見事な楼門です。

食べ歩き

南京町を歩くと、いぃ匂いが、あちらこちらからしてきます。

うまそぉ~!でも今日は、目的のお店が決まっています。

がまんがまん・・・

おっちゃんの人形

「パパ、おっちゃんやで~!」

名前は、なんていうんだろう・・・

大阪ミナミの『食い倒れ人形』みたいにあるんかなぁ

老祥記

南京町で、一番人気のお店、『老祥記』です。今日も、行列ができていました。

老祥記

中国で、『天津包子(テンチン・パオツー)』と呼ばれる饅頭を、味・名称ともに日本人に馴染むものにしようと考え、“ブタマン”を生み出したのが“元祖・豚饅頭の店”、老祥記です。『神戸のブタマンジュ屋』と呼び親しまれてきた老詳記ですが、“老祥記”という名で広く知られるようになったのは、最近のことです。開店当時は中国の船員さんが故郷の味を求めて集まる憩いの場でもありました。当時、新聞にも取り上げられ、以来、店先にはいつも行列が見られます。饅頭の中身は豚バラ肉のミンチ+におい消しのネギを醤油で味付けしたものです。老祥記の豚まんの秘密は、この中身を包む『皮』にあります。

南京町の中央広場

南京町の中央広場で、撮影しました。南京町は、いつも、たくさんの観光客のみなさんで賑わっています。

財財ちゃんと来来ちゃん

南京町広場にある小財神像の『財財(サイサイ)』ちゃんと、『来来(ライライ)』ちゃんに触ると、幸せになれると言われています。

初めて知りましたが、いつも触っていました。やった(^_-)-☆

また、13体ある石像は十二支+パンダです。

へぇ~!

群愛飯店

お昼ごはんは、『群愛飯店』でいただきます。

群愛飯店は南京町の老舗のお店です。父のお知り合いのお店だと、チラッと聞いてから、何回かお邪魔しました。

酢豚

酢豚です。食べる前から舌が出ています。

「おいしそ~!」

どこに食べに行っても、酢豚は絶対頼みます。酢豚大好きです(*^_^*)

この酢豚も、美味しかったです。隠し味は生姜かなぁ。

鳥のレモンソース

鳥のレモンソースです。こちらも、とても美味しかったです(*^_^*)

ごま団子

お腹一杯になりましたが、帰りの道で、ごま団子も買ってしまいました。

「おいしいぃ~!」

今日は、食べ歩きのブログでした。

晩ごはんも、持ち帰りで買った餃子を食べました。

9月22日(土)~25日(火)、南京町では、『中秋節』が開催されます。

中秋節

中秋節は陰暦の8月15日(十五夜)に農作を祝うお祭りで、獅子祭と食宴祭の2本立てです。中国では、元日は春節、端午は夏節、中秋節は秋節、冬至が冬節というように4節句があります。中秋節は春節に次ぐ大節句で、月餅・果物などのお供えをして月を拝み、また、秋の収穫を祝って、地の神様を祀る日とされてきました。
この時期の満月は1年中で最も完全な円に近く、美しいと言われています。満月の丸い形は円満、完全などを意味し、儒教の教えによって親を大切にする中国では円形に食卓を囲むことから家族団欒にもつながると、月は古くから崇拝されてきました。南京町では、春の春節祭と対をなす秋のお祭りとして『中秋節』を祝います。

南京町では獅子舞をはじめとした楽しいパフォーマンスやイベント、各店では中秋節の限定メニューなども味わえます。詳しくは、有馬温泉のイベントのページをご覧ください。