龍の声

龍の声は、天の声

「日本国に告ぐ②」

2013-10-15 20:56:28 | 日本

このように歌うリシャールは、わが国の国柄を高く評価している。そして、デモクラシーについて、次のような主旨のことを述べている。

「現在のデモクラシーは、議会主義的、金権的個人主義である。真のデモクラシーとは、選挙によって金権政治を実現することではなく、数によって匿名の専制政治を行うことでもない。それは制度ではなく、態度である。個人の力と集団の偉大な精神が、個人の魂と集団の偉大な力が、つまり、個と全体が相互に尊敬しあうことが、真のデモクラシーなのである」

そして、「日本人は、君権と民権を調和統一した理想国家を実現せよ」とリシャールは言いう。
「そもそも君権といい民権といい、その源は天に発する。君主は、天の統一的方面を、人民は天の差別的方面を、地上に代表するものである。従って、本来両者の間には何ら矛盾衝突があるはずがなく、真のデモクラシーとは、真の天皇主義の別名であるはずである。君民は本来一体である。君主にとって、人民が『大御宝(おおみたから)』であるとすれば、人民にとっても君主は『大御宝』である。これは相補い一体となっているものである」

リシャール博士の詩を収録した『告日本国』というそのままのタイトルの本がかつて発売されていたようだが、1950年代の話なので、残念ながら現在では絶版になってしまっている。西洋の哲学者の洞察力は、時として真理を鷲摑みにする時があるが、リシャール博士の書いた詩『告日本国』は、その一例なのかもしれない。

『告日本国』は、博士が日本に来日した折に、三日間の瞑想をし、啓示を受けて書かれたものだと言われている。当時は本や新聞などで紹介されただろうが、今の日本でこのようなことを発表しても、日本国内のメディアに黙殺されるのがオチであり、たとえ報道されたとしても、朝日新聞の記者の耳に「軍靴の足音」が聞こえだし、新聞の投書欄に「軍国主義を感じさせる」などの投書が掲載されることはまず間違いのないところだ。

日本という国は世界から見ても良い意味で特別な国であり、『告日本国』に書かれているように、天から与えられた大きな使命を持っているように思われるが、世界で一度も他民族に隷属したことがない国、歴史上一度も宗教紛争を起こしたことがない神道を奉じる国、万世一系の天皇陛下を奉じている国など、日本という国を改めて眺めてみるとなかなか興味深い。

万世一系の皇統も、結局、理由があって神がずっと守護しているわけであり、近未来において天皇陛下が重要な役割を果たすことは可能性としては否定出来ない。天皇陛下による日本の統治が神勅によって認めらている以上、「天皇なんていらない」なんて思っている人間は、神様に言わせれば、逆に日本にいらないわけで、日本の神様が無条件に全ての人間に寛容だとは思わない方が良いのかもしれない。

よく大和魂という表現が使われるが、歴史を通じて日本の国名を一つの国名で表現しろと問われた場合、大和朝日本と答えるのが正しい解答のように思われる。2000年以上の歴史を持つ天皇家の形式的な統治(部分的に親政もあったが)の下に継続してきた国家が大和朝日本であり、我々は名誉ある大和朝日本の臣民の一人なわけである。鎌倉、室町、江戸幕府や、明治政府、日本国政府など、権力者は変われど、形式的な国のトップは常に天皇であり、天皇陛下がいる限り日本は滅びないという理由がここにある。

<了>





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