龍の声

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「早起きは三文の徳」

2024-08-25 08:24:04 | 日本

おはようー

早起きは三文の得
朝の時間を活かせ
時は金なり


◎早起きは三文の徳」の意味
「早起きは三文の徳」は、「朝早く起きれば、少しではあるが何かしらの利益がある」という意味のことわざです。「三文」は一文銭三枚を指しており、「ごくわずかなもの」を表現しています。
しかしここで使われている「徳」は「精神的・身体的な利益」を意味します。「早起きをすると小銭を拾える」という意味のことわざではありません。

◎「早起きは三文の徳」の語源は中国語
「早起きは三文の徳」は、中国の樓鑰という詩人が詠んだ「早起三朝當一工(3日続けて早く起きれば一人分の働きになる)」が語源とされています。

◎「三文」っていくらぐらい?
時代によって変わりますが、三文は現在の価値で50円~100円程度だとされています。少額のため、過去には「早起きしても良いことなんて少ししかない」という皮肉を込めて使われていたことも。現在では「わずかでも良いことがあるので早起きしよう」という肯定的な意味で用いるのが一般的です。

◎三文の「得」と「徳」、どちらが正しいの?
結論から言うと、「得」と「徳」のどちらの漢字も間違いではありません。このことわざの語源にある「三朝」が「三文」に変わったのは日本に伝わってきてからとされていますが、その理由として主に2つの説があるとされます。

◎奈良説
江戸時代中期に発布された「生類憐れみの令」では奈良の鹿も手厚く保護され、危害を加えた者には三文の罰金刑が科せられていました。そのため、江戸の庶民は早起きをして、軒先に鹿の死骸がないかどうかを確かめたという逸話があります。この逸話が「三文の徳」の由来になったとされているのが「奈良説」です。

◎高知説
「高知説」によれば、当時の土佐藩が治水対策の堤防を築く際に少しでも土を早く固めるため、「堤防の土を朝早く踏み固めた者には三文を与える」というお触れを出したことが由来とされています。
中国の語源も日本の由来も「少しだが得をする」という意味は共通しています。中国の語源を重視するなら「三文の徳」、日本の説を重視するなら「三文の徳」とするのが、それぞれのニュアンスに近いのかもしれません。