龍の声

龍の声は、天の声

「ひふみ祝詞について]

2017-02-04 07:16:37 | 日本

「ひふみ祝詞」を、一日3 回くらい唱えるとよい。
月刊『たまゆら』の7月号に中矢伸一さんが、たまたま『「ひふみ祝詞」を現代に復活させる意義』と題して9 ページもの文章を書いている。
捧げる祝詞は「ひふみ(一二三)祝詞」である。日本語の四十七音(濁音、半濁音を除く)を祝詞にしたもので、「ひふみ神言」とも呼ばれる。

日月神示には、『水の巻』第二帖に、

ひふみ よいむなや こともちろらね しきる ゆゐつわぬ 
そをたはくめか うおえ にさりへて のますあせゑほれけ


この「ひふみ祝詞」こそが日月神示の核心的部分であり、極端に言えば、これだけ肚(はら)に入れればあとは要らないというくらい、大宇宙のすべての真理が含まれている究極の言霊と私は思っている。
いつ、誰によって「ひふみ祝詞」は作られたのか。弘法大師(空海)の作という説もあるが、それは違うようだ。詳細に調べていくと、超古代から連綿と伝承されてきている、秘伝的な霊威を持つ神言らしいことがわかってくる。
文献上では、物部(もののべ)氏の史書として知られる『旧事紀(くじき)(先代旧事本紀)』に、「ひふみ」十音の記述が見られる。
それは「天神本紀」に出て来るもので、ニギハヤヒ(天照国照彦天火明櫛玉饒速日尊(アマテルクニテルヒコアメノホアカリクシタマニギハヤヒノミコト))がオシホミミ(正哉吾勝々速日天押穂耳尊(マサヤアカツカツハヤヒアメノオシホミミノミコト)の 勅命(ちょくめい)を受けて天孫降臨するくだりで、ニギハヤヒに「十種(とくさ)の神宝」を授け、
「もし痛むところあらば、この十宝(とくさのたから)をして、一(ひと)-二(ふた)-三(み)-四(よ)-五(いつ)-六(む)-七(なな)-八(や)-九(ここの)-十(たり)と言いて布瑠部(ふるへ)。ゆらゆらと布瑠部。かく為(な)せば、死(まか)れる人は返りて生きなむ」
と詔したことが記されてある。
このため、『旧事紀』を取り入れた神道家や神道流派では「ひふみ祝詞」をも重視したと考えられるが、江戸初期に、幕府の御用学者として絶大な権威のあった林羅山(はやしらざん)らにより偽書の恪印を押されて退けられて以来、『旧事紀』は神道の主流から外されてしまった。やがて明治維新が成り、急きょ「国民」としての意識を一つにまとめるため『古事記』『日本書紀』の二大官選史書をもとに国家神道の整備が始まると、「ひふみ祝詞」は完全に忘れられた。
その国家神道の流れを汲む現在の神社神道でも、「ひふみ祝詞」を教えない。だから、今の神主たちも、個人的に勉強している方を除いて、「ひふみ祝詞」の存在さえ知らないというのが実情である。

◎「ひふみ四十七文字」は『大成経』の原文では、
 
『人含道善命報名親子倫元因心顯煉忍君主豐位臣私盜勿男田畠耘女蠶續織家饒榮理宜照法守進惡攻撰欲我刪』
 
人(ひ)含(ふ)道(み)善(よ)命(い)報(む)名(な)親(や)子(こ)倫(と)元(も)因(ち)心(ろ)顯(ら)煉(ね)忍(し)君(き)主(る)豐(ゆ)位(ゐ)臣(つ)私(わ)盜(ぬ)勿(そ)男(を)田(た)畠(は)耘(く)女(め)蠶(か)續(う)織(お)家(ゑ)饒(に)榮(さ)理(り)宜(へ)照(て)法(の)守(ま)進(す)惡(あ)攻(せ)撰(え)欲(ほ)我(れ)刪(け)
 

◎暗号を解読するように言葉を探っていくと、ひとつひとつの漢字には意味がある。

人(ひ) ひとを                    含(ふ) ふくみし
道(み) みち                     善(よ) よき
命(い) いのちに                  報(む) むくいる
名(な) ななり
 
親(や) おやと                   子(こ) この
倫(と) ともがらは                 元(も) もとに
因(ち) ちなみ                   心(ろ) こころを
顯(ら) あらわにし                 煉(ね) ねり
忍(し) しのぶ
 
君(き) きみは                    主(る) あるじにして
豐(ゆ) ゆたかさに                 位(ゐ) ゐし
 
臣(つ) つかえるものは              私(わ) わたくしに
盜(ぬ) ぬすむこと                 勿(そ) なかれ
 
男(を) をとこは                   田(た) たと
畠(は) はたけを                  耘(く) くさきり
 
女(め) めは                     蠶(か) かいこを
績(う) うみて                     織(お) おれり
 
家(ゑ) いゑは                   饒(に) にぎやかに
榮(さ) さかえる                   理(り) りあること
宜(へ) むべなり
 
照(て) てらせし                   法(の) のりを
守(ま) まもりて                    進(す) すすみ
 
惡(あ) あくを                     攻(せ) せめるを
撰(え) えらぶことを                 欲(ほ) ほっせよ
 
我(れ) あれを                    刪(け) けずれ
 

人を含みし道 善き命に報いる名なり
親と子の倫(ともがら)は元に因み心を顕(あらわ)にし煉り忍ぶ
君は主にして豊かさに位し
臣(つかえるもの)は私に盜むこと勿れ
男は田と畠を耘(くさき)り
女は蚕を績(う)みて織れり
家は饒(にぎや)かに栄る理あること宜(むべ)なり
照らせし法(のり)を守りて進み 
悪を攻めるを撰ぶことを欲っせよ
我(あれ)を刪(けず)れ
 

◎言葉の意味

日本古来の言葉には力がある。
祝詞は言霊である。
ひふみ祝詞を心を込めて唱えれば、どんな災難からも、宇宙や神様があなたを守ってくれると言われている。
この祝詞を唱えて、不治の病が治ったという話もたくさん聞いている。
宇宙太初からの根源的生命の言霊。
気枯れの回復。
臨死状態の魂の呼び戻し。
大地の鎮魂。


◎ひふみ祝詞

ひふみ  よいむなや  こともちろらね
しきる   ゆゐつわぬ  そをたはくめか 
うおえ   にさりへて   のますあせゑほれけ


唱え方は、三、五、七のリズムで三回唱える。
最後のほれーけー の部分は「れー」「けー」と音を伸ばす。

最後に、

「ひふみ ゆらゆら ひふみ ゆらゆら ゆらゆらとふるえ」
と一回だけ唱える。

意味を考えるのではなく、「ひかり」をイメージして、「音」を響かせることに集中する。

愛と勇気と正義でもって、すべての問題を解決できるよう、お力をお貸しください!という想いを込めて、その気持ちを神様に誓う気持ちで唱える。

ひふみ祝詞は,浄化力の最も強い祝詞の一つである。
自分の音域の中で、1番高いオクターブで歌を唄う様に唱えるといい波動で祝詞が唱えられる様になる。
光りのイメージである。
無心になって神にこの身を全て預ける気持ちで祝詞を奏上すると、自分の身体が「神の生宮」となり、「神の楽器」となる。
私達一人一人が心の安寧と神仏への憧憬と家族や周囲の人々への感謝の気持ちを忘れず、「愛と感謝の光り」を自分の周囲から拡げて行くことが一番大切な事である。 










十種神宝とは

2017-02-04 07:14:37 | 日本

十種神宝(とくさのかんだから)とは、『先代旧事本紀』の天孫本紀(巻3)に登場する天璽瑞宝十種(あまつしるし-みずたから-とくさ)を指す。記述によると饒速日命(にぎはやひのみこと)が天降りする際に、天神御祖(あまつかみみおや)から授けられたとする。
物部氏の祖、神饒速日命が天神御祖より授けられた宝は、羸都鏡(おきつかがみ)一、邊都鏡(へつかがみ)一、八握劔(やつかのつるぎ)一、生玉(いくたま)一、死反玉(まかるがえしのたま)一、足玉(たるたま)一、道反玉(みちがえしのたま)一、蛇比禮(おろちのひれ)一、蜂比禮(はちのひれ)一、品物比禮(くさぐさのもののひれ)一の十種の天璽瑞宝である。  

これらを授けるときの教えが「布瑠之言」である。
布瑠の言(ふるのこと)とは、「ひふみ祓詞」・「ひふみ神言」ともいい、死者蘇生の言霊といわれる。
汝命この瑞宝を以ちて 豊葦原の中国に天降り坐して 御倉棚に鎮め置きて 蒼生の病疾の事あらば この十種の瑞宝を以ちて 一二三四五六七八九十と唱へつつ 布瑠部由良由良と布瑠部 かく為しては死人も生反らむ。
『先代旧事本紀』の記述によれば、「一二三四五六七八九十、布留部 由良由良止 布留部(ひと ふた み よ いつ む なな や ここの たり、ふるべ ゆらゆらと ふるべ)」と唱える「ひふみの祓詞」や十種神宝の名前を唱えながらこれらの品々を振り動かせば、死人さえ生き返るほどの呪力を発揮するという。

「ふるべ」は瑞宝を振り動かすこと。

「ゆらゆら」は玉の鳴り響く音を表す。

饒速日命の子の宇摩志麻治命が十種神宝を使って神武天皇と皇后の心身安鎮を行ったのが、宮中における鎮魂祭の起源であると『先代旧事本紀』には記載されている。