おおきくなあれ。

口唇口蓋裂の男の子をもつママがつづる子育て日記
治療場面や育児の日常で感じたことなどを公開します

搾乳

2007年02月28日 | ママのひとりごと
わが子は 生まれたときから 『おっぱいを吸う』という
赤ちゃんの 醍醐味を 知ることなく
育ちました

もちろん 直接おっぱいを吸う業界用語では 直母(ちょくぼ)というらしい
練習を 病院で 必死で しましたが
がんばって 飲めても 5mlほど

母乳で育てる ことに 重点をおいている病院では
当然 母乳しか 与えることはなく(赤ちゃんにとってはいいことなのですが)

汗だくで 直母訓練を30分から1時間ほどした後
息子は 空腹の上 疲労のため 泣いているので
その後 
絞っておいた 母乳を40~50ml ほど 飲ませて
その後
げっぷをださせ
その後
彼を 寝かしつけ
その後
搾乳をして 冷蔵庫に保存しておいてもらう
その後
搾乳器具と哺乳グッズの消毒、ホッツ床の洗浄

このサークルが全部終わると約2時間

ほっと していると 
もう おなかがすいて 息子は 泣き始める
えぇ~つ もう??

昼夜問わず、これの繰り返し。

食事をとる間も トイレに行く間も シャワーを浴びる間も
もちろん 寝る間もありません

この頃は 母乳が 十分に出なかったので
「がんばって 絞ってくださいね~」
という 看護師さんの 言葉に 少なからず プレッシャーを感じ
精神的に 追い詰められていました
母からの 差し入れのお弁当を 食べながら 涙を拭いたことを
覚えています

新生児の母親は こんなものだろうとは 思うけれど
直接 おっぱいを 飲むことが できたら
どんなに いいことだろう
と 他の お母さんたちを うらやましく 思ったものです

大泣きする子どもを あやしながら 直母の訓練
痛さや眠さを こらえながら 自動搾乳機 での 搾乳
当然 騒がしくなるので 時には同室者への 気兼ね
搾乳器具や 哺乳瓶の消毒…
いくら 背中を トントンしても ゲップが でない苦しさに
泣き続ける 息子をあやす

問題なく 母乳だけで 育てられる 赤ちゃんには
こんな 苦労は いりませんよね

夜泣き する赤ちゃんに おっぱいを 飲ませながら
一緒に寝る
そんなことができたらいいなあ と思ったのでした
私の場合は 母乳を 湯せん で温めることから 始まり
搾乳 してから やっと 眠れる のですから

左上の唇がきれているので
彼が 母乳を 飲むのに かかる時間も
他の子よりも 長く
その上 空気も 飲みやすい ので
ゲップ を 出すのも 時間がかかり 一苦労でした

あ、自宅では 母乳だけでは 不足したため
やむなく 
人工乳 も与えて います

それにしても 今は 本当に 楽になりました

搾乳する時間も 間隔が空きましたしね

私は メデラ社 の 自動モノ をレンタル して使っています
長所は 速く 絞れる
短所は 持ち運びに 苦労する
 
というところでしょうか

でも 世の中には 
女手一つで 育てました という人や
両親が離れたところにいる または 頼れない状態にある という人
自分自身が病気を抱えている という人 …

私よりも はるかに多くの苦労を されている方々が
たくさんいると思うのです

自分の 恵まれた 環境に 感謝しなければいけません

そろそろ 母乳もでなくなりつつ あるので
搾乳 も 一歳の お誕生日
あたりで 卒業したいなあ と 思っている
今日この頃 です








 

離乳食

2007年02月26日 | 成長
今日の朝ご飯は 昨日の残りの パスタ です
ゆでた パスタ を小さく切って
ベビーフード の 鮭のクリームソース をかけています

うちの子は  術後 唇の筋肉を あまり使わないように
ということで 普通の子 よりも 離乳食を 少し遅く始めました
術後 3ヶ月たってから なので 6ヶ月すぎくらいかな?
一般的には だいたい 5ヶ月くらいから 始めるんですよね?

今は
1日2回 なのですが 食べっプリ もいいので
大人なみに そろそろ 3回に増やしても いいかな?
と思ってます

しかし 離乳食
作るのが 手間なこと
お粥は まとめて 作って 冷凍保存したり
野菜も パンも いろいろ 冷凍してますが…

冷凍庫が もりだくさん で
ときどき 閉まらなく なります
 
味も ワンパターン になるし
世間の ママさん たちは いったい どうしているのかしら?
と気になります

あれ?また泣いている
ミルクをあげましょうか~


口唇形成術

2007年02月24日 | 口唇口蓋裂のこと
生後3ヶ月頃 手術 をしてもらいました。

なかった 唇 を作った、というか ひっつけた、というのでしょうか
息子の左鼻は、 完全に口とつながっていて
飲んだミルクは お鼻に つつぬけ状態でした
ホッツ床 というプレートを作ってもらい、口と鼻の区切りをしていましたが
液体は すき間から流れ出てしまいますね

母親の私でさえも 出産以外に 入院したことはなく、
まして 全身麻酔の手術なんて
まだ6キロに満たない わが子が体験するなんて…
命に別状はないことが わかっていても
とっても心配でした

とは言っても さすがプロ 問題なく1時間ちょっとで 手術は
終了したのです

大変なのは、その後
看護師さんにつれられて 夫とふたりで オペ室まで 迎えに行ったのですが
すさまじい泣き声に びっくり
相当 痛い思いをしたんだろう と容易に想像がつきました
部屋に帰っても 泣きやむことはありません
泣くと 傷口がひらくよおぉ~ というこちらの心配も 関係なく。

食事(搾乳した母乳)ものどをとおりません
というより 口をとおりません と言ったほうがいいかな?
術後は 傷口に刺激を与えないように
細口の乳首で お乳を あげるのですが
口に入れても 感覚がわからないのか それどころじゃないのか
ほとんどを 吐き出すという ありさま
体力がなくなるよ?

それでも ずーっとずーっと 泣いているのです
手術当日の夜は 夫も両親も 帰り
ひとり いいえ ふたり 残された私たち。
本人は 何を思っているか? ただただ 痛いの一心だったんでしょうね
母親の私は… 発狂 一歩手前 という感じでした

だって、泣き止まないんです
こっちが泣きたいくらいなのに~
でも 一番つらいのは 本人だろうから
必死で あやし続けました
トイレにも行けないし 搾乳する時間もないので おっぱいがパンパン
夜勤の看護師さんが 「大丈夫?」って来てくれるけど
大丈夫じゃなくても 「大丈夫です、がんばります」 と答えることしか
できませんでした

とうとう見かねた 看護師さんが 「座薬使ってみる?」と提案してくれて
深夜1時頃 座薬を入れてもらいました
それから 40分くらいして やっと息子は 寝入ったのです

というのもつかの間、搾乳して 私も横になったのが 3時前頃でしょうか
4時には うえ~ん という泣き声に 
起こされてしまったのでした

学生の頃は徹夜の一度くらいは 平気 だったのですが…
さすがに 三十路 を迎えると キツイものです
産後 というのも手伝って 私はヘロヘロでしたね

ま、ほとんど寝られぬまま 翌朝を迎えました
午前中には 母が来てくれて 息子の「あやし」を交代してもらいましたが
相変わらず 泣き続け、母は 孫の抱きすぎで 腕が筋肉痛になったそうです

それにしても これほどまで 手術が壮絶とは
予測ができませんでした
お口の手術で こんなにタイヘンなのに
心臓病とか難病とか もっとつらい病気で 手術する人や
その家族は
何倍も何十倍も 何百倍も つらい思いをしているんだろうな
と 思いました

恥ずかしながら 私も 医療界で働く 端くれ なのですが
今まで 患者さんの気持ちを 全く理解できていなかったことに
気づき 深く反省したのです

息子の傷口は 痛々しく 
縫い糸が あからさまに 見えているので
乾燥予防の ワセリン を恐々と 塗り
早く傷口が 癒えてくれることを 祈るばかりでした

日が経つにつれ ミルクの量も増え 泣く間隔は広がり
抜糸をしてもらい
9日ほどで 無事に退院することができました

でも術後3ヶ月は うでを拘束する筒(手作り)をつけたり
傷が化膿しないための 薬を飲んだり
傷口を テープで固定したり
鼻の形が崩れないように レティナという鼻詮をつめたり

息子にとっては 不自由な生活を強いられたのでした
3ヶ月なんか あっという間 と思うかもしれませんが
この時期の 3ヶ月は大きいですよね

親としては いっぱい写真を撮りたい時期
痛々しいお顔 
を見ては わが息子が かわいそうになったのを思い出します

なにはともあれ
次の手術は 今年の11月
口蓋形成術 の予定です
今度は どんな壮絶模様になるのか…

また報告します







 
   

口唇口蓋裂児

2007年02月23日 | 成長
 日本では 500人にひとりの割合で 生まれるそうですね
 わが息子は 昨年 5月5日 に
 左側完全口唇口蓋裂で 生まれました
 というか、産みました
 出産体験は また語るとして…
 
 今まさに 口唇裂・口蓋裂に悩んでいる方
 私のような 母親の立場で 口唇口蓋裂児の育児を 
 頑張っておられる方
 周りに 口唇口蓋裂の患者さん がいるという方
 結構 おられると思います

 わが子は まだ 9ヶ月
 彼の人生は 始まったばかり
 そして、治療の道のりも まだまだ これから
 大きな治療としては 3ヶ月の時に 口唇形成術 をしただけです

 先輩の方々 から いろいろ教えていただきたく
 そして 新たに誕生したカワイイ赤ちゃん のご家族
 と 情報交換など できれば… 
 
 など 勝手な期待をしつつ 思い切って マイブログ を開設しました
 PCの扱いも ブログの投稿も まだまだ初心者ですが
 よろしくお願いしま~す