きままなライフワーク

きままに書きます(ライフワークはあまり関係ないかもです)

匿名という安全地帯」という記事に対して思うこと

2008年08月01日 19時36分21秒 | 社会(ニュース)
匿名という安全地帯(毎日新聞)
http://mainichi.jp/area/shizuoka/news/20080731ddlk22070155000c.html
以下引用
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インターネット掲示板での事件予告が流行している。秋葉原の事件以降、有名人を名指ししたり、無差別殺人を予告して逮捕される事件が続いている。「ユーモアのつもり」「むしゃくしゃして」と理由はあろうが、匿名という安全地帯にいる甘えが背景にあるのは間違いない。

 自分の名前をネット検索したことがあるだろうか。例えば私の名前なら3000件ほど関連ページが出てくる。記事や報道姿勢への賛否両論もあるが、そのほとんどが匿名によってなされているのが気になる。これまで報道した事件について、誰かが匿名で記事と一緒に事実と違うことを書き込み、その内容を基に別の誰かが匿名で実名の加害者や被害者を批判するものがあった。匿名で中傷のような質問を会社にメールしてくる人もいる。

 批判や中傷という行為をするなら、自分への批判も受け止めるという意味で実名を記すべきだ。名前は単なる記号ではなく、誰かを傷つけることへの責任の所在を表す。【稲生陽】


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引用終わり

この記事の要点は2つ
1.ネットは匿名であり、そのことにより犯罪の温床になっている。実名にするべき。
2.記者は実名で記事を書き責任を負っている。批判するなら匿名ではなく実名で責任を負うべき。


まず1「ネットは匿名であり、そのことにより犯罪の温床になっている。実名にするべき」について

インターネットは匿名ではありません。インターネットが発達した現代社会においてもはや常識だと思っていましたが。。簡単に言うと
「ネット上に書き込まれている文章は誰が書いたものかは判りません。しかし、書き込んだ者にはIPアドレスが割り当てられており、プロバイダからは誰が書き込んだかを簡単に特定することができます。」
犯罪予告してもすぐに警察に捕まるのは匿名ではないからです。

これって現実の社会と何ら変わらないんですよね。
「電車の中や街角で聞こえる立ち話はどこの誰が話しているのかは判りません。しかし、そこで話をしている人には戸籍があり、警察が調べれば誰が話をしているかを特定することができます。」

ネットと現実の違いと言えば「記録として残る」と言うことぐらいでしょうか。

ネットを完全に実名にすることを現実社会で置き換えると、すべての国民に住所と名札を付けることを義務づけさせ、そこら辺で立ち話をしている人がどこの誰なのかを特定することができるということです。

はっきり言って、何処の恐怖政治を行っている独裁国家だよと。基本的人権も何もない、民主主義とはかけ離れた主張である思います。

そして、ネットに関してあまりにも無知であると思います。最低限の知識くらい身につけてから記事を書くべきではないでしょうか?(記事に対して許可した上司にも言えますが・・毎日新聞変態記事問題同様チェック機能が働いていないのでしょうか。)

2の「記者は実名で記事を書き責任を負っている。批判するなら匿名ではなく実名で責任を負うべき」について

記者という職業は「記事を書き、その記事に責任を負う」そして対価として「お金を貰っている」はずです。つまりお金を貰っている以上プロです。なぜ一般人がプロと同じ土俵に上がらなければならないのでしょうか?記者が記事について批判を受けることは当然のことです。その批判が匿名であるか実名であるかはそもそも関係のないことのはずです。匿名か実名を気にしている、対応を変えている時点で記者として失格だと思います。

そして匿名では責任を負うことができないという主張が解りません。匿名でも自分への批判を受け止めることは可能だと思います。そして責任の所在を表す必要性が何処にあるのでしょうか?なぜ所在を表さなければならないのでしょうか?所在を表してどうするのでしょうか?逆に企業による一般人への言論弾圧や、直接的な被害を受ける可能性すらあります。この主張は大変危惧します。

この記事を書かれた記者は、記者と一般人の違いを理解していないと思います。一度一般人とはどのようなものかを考えてみてはいかがでしょうか?一般人はそもそも匿名であるのがあたりまです。ある記事に対し、実名の意見よりも匿名の意見のほうが世間で一般的な意見であるかもしれません。
いずれにしろ、記者はどのような批判などの意見に対しても、真摯に対応するべきであると思います。