今週の朝日歌壇は、被災された方からの歌がほとんどでした。選者のひとり、永田和宏先生は、「常連の投稿者の名を見ると、あゝとほっとする」と述べていらっしゃいます。私も同感です。
生きてゆかねばならぬから原発の爆発の日も米を研ぎおり (福島市)美原 凍子
(馬場あき子、佐佐木幸綱選)
美原さんは、確か、破たんした夕張市から福島に移られたはず。何という運命なのでしょうか。
もう一首、美原さんの歌。
ただじっと息をひそめている窓に黒い雨ふるふるさと悲し (福島市)美原 凍子
(高野公彦選)
放射線物質で汚染されてしまった美しきふるさと。ふるさとへの思いと、現在と未来への不安がひしひしと伝わってきます。
姿見ぬ人に二種あり原発の内部作業者、最高責任者 (高槻市)奥本 健一
(高野公彦選)
昨日やっと、東電の清水社長がテレビ画面に現れました。謝っていましたが、心の底から謝っているようには見えませんでした。
そして、どれだけの線量を浴びているのか伝わってきませんが、原発内部作業者を案じる思いは、多くの人に共通なのではないでしょうか。
もう一首、小学生の歌。
地震の中で赤ちゃん産んだお母さん温かいシチュー届けてあげたい (富山市)松田 わこ
(馬場あき子、高野公彦選)
小学生が、被災者に寄り添って歌を詠んでいる、ということに喜びを感じます。わこさんは、何という感性をお持ちなのでしょうか。ほっとします。
選者の馬場あき子先生は、「東日本大震災を詠んだ歌が多く投稿され、現地からも歌が寄せられた。切実な感動、温かい心、そして未知の現実への驚き、読んで忘れがたく心に沁みる言葉に、改めて短歌様式の強靭さを思う。さらに多くの歌に期待したい」と述べていらっしゃいます。
歌を詠むことは、魂の発露であり、心のいやしとなることでしょう。そして、また、その詠まれた歌を読むことも、心のいやしに繋がる、そんな風に思います。
ユラーナ
生きてゆかねばならぬから原発の爆発の日も米を研ぎおり (福島市)美原 凍子
(馬場あき子、佐佐木幸綱選)
美原さんは、確か、破たんした夕張市から福島に移られたはず。何という運命なのでしょうか。
もう一首、美原さんの歌。
ただじっと息をひそめている窓に黒い雨ふるふるさと悲し (福島市)美原 凍子
(高野公彦選)
放射線物質で汚染されてしまった美しきふるさと。ふるさとへの思いと、現在と未来への不安がひしひしと伝わってきます。
姿見ぬ人に二種あり原発の内部作業者、最高責任者 (高槻市)奥本 健一
(高野公彦選)
昨日やっと、東電の清水社長がテレビ画面に現れました。謝っていましたが、心の底から謝っているようには見えませんでした。
そして、どれだけの線量を浴びているのか伝わってきませんが、原発内部作業者を案じる思いは、多くの人に共通なのではないでしょうか。
もう一首、小学生の歌。
地震の中で赤ちゃん産んだお母さん温かいシチュー届けてあげたい (富山市)松田 わこ
(馬場あき子、高野公彦選)
小学生が、被災者に寄り添って歌を詠んでいる、ということに喜びを感じます。わこさんは、何という感性をお持ちなのでしょうか。ほっとします。
選者の馬場あき子先生は、「東日本大震災を詠んだ歌が多く投稿され、現地からも歌が寄せられた。切実な感動、温かい心、そして未知の現実への驚き、読んで忘れがたく心に沁みる言葉に、改めて短歌様式の強靭さを思う。さらに多くの歌に期待したい」と述べていらっしゃいます。
歌を詠むことは、魂の発露であり、心のいやしとなることでしょう。そして、また、その詠まれた歌を読むことも、心のいやしに繋がる、そんな風に思います。
ユラーナ