必然的なヒストリー

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【篤姫レビュー】将軍の秘密

2008-06-01 21:03:15 | 大河ドラマレビュー《篤姫》

元老中首座・阿部正弘逝去。享年・39。
異人との通商条約交渉を目前にしての急死。過労死でしょうか。
でも考えてみれば、もう第二十二回。ストーリー的には大変長生きされたと思います。琉河は、篤姫が入輿した次の回にはポックリ逝ってしまうかと予想していたので。(阿部正弘役は10~15話辺りで退場することが多い。注:琉河統計による)

このドラマの草刈さんは存在感もあり、役柄にも合っていました。まさに適材適所の配役であったと声を大にして言いたいです。
「義経」にて鼓判官役で出てきた時は、あまりの「その他大勢扱い」に唖然としたものですが、篤姫の草刈さんは良い草刈さんでした

【ご参考】「義経」での草刈さんの役割↓
・変な演技をする平幹二朗と夏木マリの横でウロウロする
・お歯黒だった為、平&夏木&草刈というおバカトリオとして視聴者に認知される。でも一番オイシクないポジション
・中井貴一に詰め寄られてオロオロする
・小澤征悦に小馬鹿にされる

今回は阿部逝去以外の見所として
一橋慶喜
が阿部・斉彬と対面。
篤姫が斉彬から課せられた密命を家定に明かす。
の2つがあったと思います。

慶喜にまともなセリフが当てられたのは今回が初めてでしょうか。
彼は捉えどころが無く、全く持って琉河のイメージ通りの御仁です。
このアクの強さはなかなかのものです。
さすがは平幹二朗のご子息ですね。
父親役の江守同様、良いネタ提供者になってくれそうです。

篤姫と家定のシーンでは遂に将軍の正体が暴露されます。
「いつまでもうつけのふりをしておられなくなった」
将軍様、遂に自白です。実に長い伏線でした。
それにしても「うつけのふりをしていた」理由がマイナス過ぎです。
色々と屁理屈を捏ねていましたが、要約すると
何で俺が八方塞の徳川将軍家の頂点なんかに立たなきゃいけないんだ!
天に唾を吐いてやるぜ!!

ということでしょう。
世情が分かりすぎるほど分かっていながら、どうにもする事が出来ないもどかしさがこの屈折した感情を産み出しているのでしょうか。
物凄い負のオーラです。
諦観っぷりもすごいです。
何だこれ。岸部シローはおろか、絶望先生をも超えるネガティブシンキング。
思わずニマリとしてしまいました。
まあ、この先の展開として篤姫によって、家定の持つ邪の諦観という名の氷は溶かされるのでしょうが、何にせよもう時間が!!
阿部が死んだ今、家定の寿命は残り1年!!
ガンバレ、究極のポジティブ女王・御台所篤姫
追伸。
気になったことが一つ。
しかも篤姫から発せられた「最後の将軍」という言葉。
「最後の将軍」といえば、故・司馬遼太郎先生。
宮尾登美子先生に対する嫌味かね。


次週、ライアー秋山さん登場。