
【本郷キャンパス】
先週末の11月1日(土)に東大の本郷キャンパスで、「東アジアのメガロポリス建設の将来 ―日中韓協力とネットワーク構築の可能性」をテーマにした国際シンポジウムが持たれました。
その第1セッションの「メガロポリス建設と大都市制度」の発表者として招聘され、都市問題の日中韓の研究者たち100名余をフロアーに迎えて「東京圏の大都市経営、その歩みと課題」をレクする機会を得ました。また併せて日中友好のための都市間交流のあり方も論議しました。
印象的だったのは中国の研究者から、中国の持続的な経済発展を期して、北京や天津等を包摂しての大都市圏、上海や南京等を包摂しての大都市圏を形成しようといったメガロポリス構想が熱を込めて発表されたことです。
もちろんその一方で、大構想による農民へのしわ寄せを強く懸念する意見も同じ中国の研究者から出されました。pm2.5などといった環境汚染の深刻化への対策の緊急性を強調する発表も続きました。
それにしても中国研究者の中国社会発展への気負いは強烈です。シンポでその激しさを目の当たりにし、どこか違和感を覚えてしまうのは否めません。先行する開発の歴史を持ち成熟社会に入った日本人としては、開発至上主義はやはり冒険的ではないかと思えてならないのです。