嶋津隆文オフィシャルブログ

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養父市の明延鉱山で「一円電車」の人気継続を祈る

2014年08月05日 | Weblog

写真:「NPOあけぼのHP」

先週末は「こども鷗鳴フォーラム」への参加のため、特急「きのさき」に乗って兵庫県は養父市へ出掛けました。その二日目、「ウチのまちで日本一といわれるのは明延(あけのべ)鉱山」という市役所の課長の案内でその現地を訪れました。

明延鉱山は明治42年に三菱による近代鉱山として開発されます。昭和62年の閉山時でもなお国内産出の錫の90%を占め、そこで採掘された鉱石は約6km離れた神子畑(みこはた)選鉱場に輸送されました。昭和4年、その間をつなぐ全長約4kmの明神隧道が完成。昭和20年になると客車の運行も始まりました。

その鉄道が昭和27年に一円電車としてスタートするのです。客車2両で定員は40人。料金1円のこの電車は、収益というより入山者のカウントを主にしたようですが、しかし昭和60年、明延鉱山の合理化のため運行は終了します。

ところがこの明延鉱山が経産省の近代化産業遺産に認定されたこともあって、平成22年秋、長さ70mの「一円電車明延線」が復活しました。この電車に今回、乗る機会を得たのです。今では明延のシンボルとして有名になっています。

財政的に苦しい養父市はその電車の経営をNPO法人一円電車あけのべに委ねました。全国人気のこの一円電車。愛くるしいほどちっぽけな、しかし歴史を山ほど積んだ一円電車です。うーん、何とか今後も維持継続できてほしいもの。その快走をひたすら祈った一日でありました。


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