破李拳竜・日記

ここでは私・破李拳竜が行ってきた仕事やお遊びとかの日記を、つらつらと載せてあります。

セガール主演「イン・トゥ・ザ・サン」に参加(後編)

2005年12月07日 20時32分03秒 | Weblog
 そしてセガールも来日し、ロケの日。浜離宮でロケが行われたが、春の柔らかい日差しに包まれた絶好のロケ日和だ。

  セガールが池のほとりでのリハーサル中、観光客で高齢者の一行がやって来た。お婆さん、ハリウッド・スターなんか知らないから、「ガイジンさん、すみませんねえ。」と言うと、セガールは「ソーリー。」と言って道をゆずる、さすが気さくなジェントルマンだ。むしろ外人観光客のほうが、「日本へ来てスティーブン・セガールに逢えた!」というリアクションで、セガールとツーショットで写真を撮っていた。現在、ハリウッド・スターは肖像権などでウルサイと聞いていたが、セガールはそんな事まったく気にしていないカンジ。本当にきさくな人だ。
 おまけに日本語ペラペラなのだが、一応通訳を立てているので、ハリウッド・システムで仕事をさせなければならないから通訳を介して喋っていたが、だんだん現場がグダグダになりだすと、助監督に向かって直接「ナニヤッテンダ、ハヨォ~セイヤ~!」と怒鳴っていたのが面白かった。
 
 ・・・しかしハリウッド映画のシステムだと、時間も厳守でちょっとでも伸びると延長料金がギャラに追加されたり、かなりシビアだから、カッチリ撮影カットのクリアも守る!とか聞いていたけど~かなりグダグダ~!日本映画界と、大して変わりないじゃん!
 ・・・そして予定より数時間遅れてやっとメシ時、昼食の時間!料理スタッフが立派な料理を作り、皿盛りしてゆき、浜離宮の一角を借り切って、まるで豪勢なピクニックみたいだ!おお~!こーゆートコロはさすがハリウッド映画のロケ隊だ!と実感したぞ!

 ・・・でも、私も山田氏も、本日アクション・シーンも撮るからと呼ばれたのだが、結局アクション・シーンは無しになり、結局ワタクシらは浜離宮でピクニックやってタダメシ喰って帰ったのであったぁ~。

 この作品の撮影は去年の春に行われたのですが、その後アメリカ本国ではすぐ公開されたという。ハリウッド映画はひと昔前ではクランク・インから公開まで、約二年の時間を要していましたが、この作品は本国ではすでに公開され、DVD発売までになっているのですから、むしろハリウッド映画も短期化製作がなされてきたと感じました。

上の画コンテは私が作成した、大沢たかお氏演じる「黒田」とその手下のチンピラとのバトル・シーン。本当に裏新宿で撮影したので、新宿裏社会にもお世話になったとか?(笑)

セガール主演「イン・トゥ・ザ・サン」に参加。

2005年12月07日 19時48分01秒 | Weblog
現在公開中のスティーブン・セガール製作総指揮・ 主演のハリウッド映画「イン・トゥ・ザ・サン」(原題:INTO THE SUN)の日本側のアクション演出を、元JACで「宇宙刑事シャリバン」の魔王サイコの分身・海坊主を演じた山田一善氏と共同で担当しましたので、よろしかったら是非観て下さい。

製作は去年04年の春行われたが、山田一善氏とは丁度20年ぶりの再会。彼は魔王サイコの分身・海坊主を演じながら「宇宙刑事シャリバン」のビーストも演じ、「シャイダー」ではシャイダー・スーツアクション担当で、その後はアクション監督になりつつ自ら怪人も演じてきた。彼とは年齢も変わらないハズだが、彼の髪は真っ白。苦労したんですなあ・・・。
 日活撮影所内にスタッフ・ルームが組まれたので打ち合わせに行ったが、監督のミンク氏はこれがデビュー作との事。私が参考に見せた「ゴジラVSキングギドラ」と「ゴジラVSモスラ」 のストーリーボードを、 ハリウッドの映画資料館に展示すべきだ!とか言って欲しがっていた。(笑)
でも、このミンク監督、えらくシャイでおとなしい人物。競争率の激しいハリウッド映画界では、生き馬の目を抜く勢いで、常に前へ!前へ!という態度が必要ではないかなあと、いらぬ心配をしてしまう程だ。私と二人になると、閃いたアイデアを話したりするが、プロデューサーなどが居る前では、とたんにおとなしくなってしまう。
 千葉真一氏が創設した「JAC」出身の山田氏だが、打ち合わせでたとえ話の時、「こういう場合、かつてサニー千葉が出演していた作品で・・・」とか他人行儀で言うので、私が「あなたの師匠でしょ!」とツッコミを入れるとぺロリと舌を出す(笑)
  アクションの共同演出の内容は、山田一善氏がアクションの全体の流れを作り、私がサブミッション技術のディテールを補助してコンテに起こしたという流れ。セガールは合気道を習っていて、立ち技関節が得意なので、それに準じたアクションを組み立てた。
(後編へ続く)