「転移」を読んで。

中島梓さんの「転移」を読了しました。

ラストの方は読んでいて胸が詰まりました・・・。
ちょうど読んでいる時に体調がイマイチだったのですが、彼女と比べると自分の痛みなんか大したことない！と思えてしまいました。
今作で知った「コミュニケーション不完全症候群」が読みたくなり、アマゾンで調べてみると中古品しかなく１円でした・・・。
読みたいけど悩みつつ、満足度は７５％です。

「母が素晴らしく文学の才能に長けていたり、ものすごく理解にみちた、ひとのためにだけ生きようとする人だったら、私はまた違う苦悩をもっていたかもしれない。そう思えば、まことに、世の中には、「かくあらねばならぬ」理想などありはしないものだ。苦しんで、それを受け入れて、それを「おのれを作ってゆくもの」の一部とすることによってだけ、ひとはやはり、本当の自分自身と和解出来るのだろうと思う。」

「私を私であらしめた」か・・・。
まだ悟りを得ていませんが、そういうものかもしれないな・・・と思えました。

それでは、また。