視察も三日目になりました。
最終日の今日は岐阜県の中津川市へ。
テーマは「ドクターカー」について。
視察は中津川市民病院で行われ、実際に活動されている救急の先生から直に説明をいただきました。
ドクターカーとは車で医師が現場にかけつけ、その場で応急処置を行えるものです。
病院前救急診療科と呼んでいます。
ヨーロッパでは医師が現場に行くことが徹底されており、その歴史も古いとのこと。
1930年代にドイツで始まったそうですが、60台のドクターカーでドイツ全土をカバーしていました。
一般的にはドクターヘリの方が馴染みがあると思いますが、ヘリは降りる場所が限られており、何より
夜間や天候により飛行できない点があります。
そうしたヘリが対応できない時間帯に、約半分の出動要請があるのです。
また子供は夜間に救急要請がある傾向も。
そうした隙間をドクターカーは埋めることができます。
データ的には10キロでは車が勝り、20キロでは車も有効だがヘリの方が速くなります。
先生によると20キロが限界だということですが、都市部ではほとんどカバーできるのではとのことでした。
ドクターカーの到着は救急車と同着の場合などもあり、そこで応急処置をしてから、先生が受け入れ先の
選定と交渉をします。
もう一点の重要な点として、先生が行くことで助かるか助からないかの判断ができ、自宅での心肺停止等で
助からないと判断される場合で自宅での看取りが増えたことがあります。
テレビ取材を受けた時にもそうしたケースがあったそうですが、現場の医療行為によって一時的に蘇生した
85歳の男性は、その時間があったために自分の布団の上で家族に看取られたそうです。
国の方針として在宅医療にシフトして行く中でも、役割を果たせるものだと感じました。
ただ、課題もあります。
まずもって人員の確保。中津川も2名の医師と4名の看護師さんで、休みなしで回しています。
ある程度の救急のレベルと経験を有した医師でなければできませんし、医師の世界でもこれからというジャンル
のようです。
先日、学会が出来、次回が二回目だそうです。
また、市民の理解も必要。
いつ呼び出しがあるかもわからないので、常に救急のユニフォームを着られているわけですが、それで買い物などを
すると病院に苦情が入ることも多いそうです。
なお、ヨーロッパでは、並ぶお店などでも客と店側の双方とも理解が進んでいて、先に通してくれるそうです。
このあたりは長年やっていることもあって、文化の違いとなっていますね。
また、病院側としても事業として受け入れてもらえるかも問題です。
病院にとってメリットがあり、かつ行政のバックアップがなければ難しいものです。
しかし、お話をきいてかなり効果は高いと感じました。
救命率の向上は当然ですが、自宅での看取りの面からも、今後の高齢化社会を見据えたときに必要ではないでしょうか。
その後、実物を見せてもらいました。
トランクには救命用の器具が。
現場に正確に到着するためのシステムも先生が開発されたそうです。
中津川市は、これから注目されていくと思います。
いち早く視察ができた上に、現場で実際に進められている先生にお話を聞けた点でも非常に意味ある視察でした。
最終日の今日は岐阜県の中津川市へ。
テーマは「ドクターカー」について。
視察は中津川市民病院で行われ、実際に活動されている救急の先生から直に説明をいただきました。
ドクターカーとは車で医師が現場にかけつけ、その場で応急処置を行えるものです。
病院前救急診療科と呼んでいます。
ヨーロッパでは医師が現場に行くことが徹底されており、その歴史も古いとのこと。
1930年代にドイツで始まったそうですが、60台のドクターカーでドイツ全土をカバーしていました。
一般的にはドクターヘリの方が馴染みがあると思いますが、ヘリは降りる場所が限られており、何より
夜間や天候により飛行できない点があります。
そうしたヘリが対応できない時間帯に、約半分の出動要請があるのです。
また子供は夜間に救急要請がある傾向も。
そうした隙間をドクターカーは埋めることができます。
データ的には10キロでは車が勝り、20キロでは車も有効だがヘリの方が速くなります。
先生によると20キロが限界だということですが、都市部ではほとんどカバーできるのではとのことでした。
ドクターカーの到着は救急車と同着の場合などもあり、そこで応急処置をしてから、先生が受け入れ先の
選定と交渉をします。
もう一点の重要な点として、先生が行くことで助かるか助からないかの判断ができ、自宅での心肺停止等で
助からないと判断される場合で自宅での看取りが増えたことがあります。
テレビ取材を受けた時にもそうしたケースがあったそうですが、現場の医療行為によって一時的に蘇生した
85歳の男性は、その時間があったために自分の布団の上で家族に看取られたそうです。
国の方針として在宅医療にシフトして行く中でも、役割を果たせるものだと感じました。
ただ、課題もあります。
まずもって人員の確保。中津川も2名の医師と4名の看護師さんで、休みなしで回しています。
ある程度の救急のレベルと経験を有した医師でなければできませんし、医師の世界でもこれからというジャンル
のようです。
先日、学会が出来、次回が二回目だそうです。
また、市民の理解も必要。
いつ呼び出しがあるかもわからないので、常に救急のユニフォームを着られているわけですが、それで買い物などを
すると病院に苦情が入ることも多いそうです。
なお、ヨーロッパでは、並ぶお店などでも客と店側の双方とも理解が進んでいて、先に通してくれるそうです。
このあたりは長年やっていることもあって、文化の違いとなっていますね。
また、病院側としても事業として受け入れてもらえるかも問題です。
病院にとってメリットがあり、かつ行政のバックアップがなければ難しいものです。
しかし、お話をきいてかなり効果は高いと感じました。
救命率の向上は当然ですが、自宅での看取りの面からも、今後の高齢化社会を見据えたときに必要ではないでしょうか。
その後、実物を見せてもらいました。
トランクには救命用の器具が。
現場に正確に到着するためのシステムも先生が開発されたそうです。
中津川市は、これから注目されていくと思います。
いち早く視察ができた上に、現場で実際に進められている先生にお話を聞けた点でも非常に意味ある視察でした。