一歩一歩の教師修業

今日よりも明日、少しでも良い教育実践がしたい。そんな思いでつづります。

つけたい音楽能力をもとに「むらまつり」を組み立てる

2010-08-29 23:28:08 | Weblog

TOSSランド>教師ランド>音楽>小学校中学年>授業づくり
作成者:川津知佳子(TOSSあやめ) メール:kawazu-chikako@mth.biglobe.ne.jp
迷惑防止のため@を全角にしています

TOSS音楽では授業指導コンセプトとして以下の6つをあげている。
(1)音楽能力(=できること)を明確にし、能力をつける授業を系統立てて進める。   特に、低学年までは、音楽能力をつけることに重点を置く。
(2)「聴く→歌う→演奏する→創作する(書く)」のステップで指導する。
(3)「どの曲にも使える音楽能力」の基となる「ものさし」を育てる。「私はこの部分   が好き」「私はこう演奏したい」と子どもの「自分の感じ」を確立する。
(4)幼児期から低学年期には「わらべうた」を多く取り入れ楽しみ、遊びを通じて自然  に日本音楽のDNAを養う。
(5)日本の音楽、日本語を美しく表現する。
(6)教室にいるすべての子どもたち(発達障害や養護学校の子どもたち)にとって、   楽しく、力のつく授業を行う。

(1)の「音楽能力」は山本弘が約16万人の小学生に実音テストを実施し、子どもの事実から「つけたい能力」として示した以下の7つである。
 ①リズムにのる力 
 ②模倣力 
 ③再現力 
 ④即興力
 
⑤抽出力
 ⑥変奏力 
 ⑦記譜力

 TOSS音楽では授業を「コマ」と「パーツ」で組み立てるので、「むらまつり」一曲で45分の授業を組み立てるわけではない。45分の中で「むらまつり」にかける時間は5~10分程度である。5~10分×4回分という単元を組み立てた。
各時間毎のつけたい音楽能力は以下のようになる。(○番号は紫色文字と対応する)

1時間目 歌を覚える
1 教師の範唱聴く。
2 教師について追い歌いする。
指示「先生の後について歌いましょう。」 ③教師の示した歌詞と音程を正しく歌う。

2時間目 太鼓の構え検定をする。※実際に和太鼓があると良い。
発問「歌詞に出てくる『どんどん』は、何の音ですか。」「太鼓です。」
指示「太鼓の構えをします。膝を曲げて。腕を曲げて。右手をおろす。(どん)
    左手をおろす。(どん)両手をおろす。(どん)」  ②教師の動きをまねる。
指示「一人で練習をしましょう。時間は30秒です。」
               ③教師の動きを思い出し、その通りにやる。
指示「太鼓の構え検定をします。Aくん。膝。腕。右手。左手。両手。合格。」
       ※全員の検定を行う。①教師の声に合わせて動く。

 3時間目 「むらまつり」の太鼓のリズムをたたく。
指示「歌詞の『どん』はみなさんが、『ひゃらら』は先生が歌います。」
                               ①太鼓のリズム「どん」を歌う。
指示「みなさんはずっと、『どんどん どん』を歌います。先生は歌詞を歌います。」
                               ①太鼓のリズム「どん」を歌う。
指示「今度は『どん』といっしょに太鼓の動きもやりましょう。先生は歌います。」
                   ①太鼓のリズム「どん」を歌いながら、動く。

4時間目 「太鼓チーム」と「歌チーム」に分かれてうたう。
指示「教室の右半分は、前と同じ『どん』と動きです。
    左半分は先生といっしょに歌います。」
                      ①太鼓のリズム「どん」を歌いながら、動く。
                      ③教師の示した歌詞と音程を正しく歌う。
指示「今度は『太鼓チーム』と『歌チームが交代します。」
                      ①太鼓のリズム「どん」を歌いながら、動く。
                      ③教師の示した歌詞と音程を正しく歌う。

リズムは単純だが、太鼓のリズムに子どもたちは熱中する。
中学年はもちろん、低高学年でも実施可能である。

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