りょーこのマネージャーな日々

ブログタイトル仮変更。子供達のマネージャー状態な日々をダラダラ書いてます。

蜩ノ記

2015-07-15 19:13:00 | ものがたり系
ようやく観ました、蜩ノ記。
去年の10月4日から公開されたのかな。
岡田くんが出ていたので観たいとは思っていたのですが、映画館には行かずにレンタルが始まるのを待とう…と思って、この時期になりまして。
今日は仕事休みだったので午前中に観ることができました。
以下あらすじ(Amazonより抜粋)↓

前代未聞の事件を起こした罪で10年後の夏に切腹すること、そしてその切腹の日までに、藩の歴史である「家譜」を完成させることを命じられた戸田秋谷(とだしゅうこく)(役所広司)。その切腹の日は3年後に迫っていた。
檀野庄三郎(だんのしょうざぶろう)(岡田准一)は、家譜編纂の作業から藩の秘め事を知ることになる秋谷が逃亡せぬよう監視せよとの藩命を受け、幽閉中の秋谷の見張り役として、秋谷の妻・織江(おりえ)(原田美枝子)、娘・薫(かおる)(堀北真希)、息子・郁太郎(いくたろう)(吉田晴登)と生活をともにし始める。
切腹という過酷な運命が待っているにもかかわらず、一日一日を大切に、淡々と家譜づくりに勤しむ秋谷。夫に深い愛情と信頼を寄せ、家族に尽くしながら穏やかに日々を過ごす、妻の織江。そんな両親の背中を見ながら、必死に強い心で生きようとする薫と郁太郎。
秋谷の揺るぎない姿、それを支える家族の姿に感銘を受けた庄三郎は、秋谷が切腹に追い込まれた事件に疑問を抱き、彼を救うべく、真相を探り始める。
やがて庄三郎は、事件の真実を暴き藩政を揺るがす、重大な文書を入手する。
果たして、秋谷と庄三郎、織江と薫に待ち受ける運命とは…。

抜粋終わり↑
以下ネタバレありの感想です。

正直、私の好みのタッチの映画ではなかったんです、全体的に淡々と進んでいき、ドラマチックな起承転結があるわけでもなく…穏やかに、映像美と共に進んでいく、予想通りの作品でした。
それでも、最後は泣きましたね…。
間違いなく、美しい作品でした、美しい日本を描いた作品でした。

今の時代を生きていても、理不尽なことって、たくさんありますけど、ひと昔前って、今とは比べ物にならないくらい、それこそ命に関わるレベルで、いっぱいいっぱいあったじゃないですか。
ちょっとしたことで切腹したり、お家のためお国のためと思えば命を投げ出せたり。
この物語も結局のところそういうお話なんだけど、その運命に抗おうとせず、お家のため家族のためを思い粛々とその運命に穏やかに従う姿は、日本人らしい潔さと美しさにあふれていました…まさに武士道精神というんでしょうね。

ただ、こういう日本人らしい、家のためひいては国のために命を捧げられる潔さ、武士道精神といったものが、武士というものがいなくなった後年に、ある意味で悪用されて多くの命が戦場に散っていってしまったことを考えると、なんだか手放しに美しい精神だと褒められない気がしました…。
戦争を今ほど知らなかった頃に見ていたら、多分純粋に感動していたでしょうし、昔の日本人って素晴らしかったんだな~!で終わってたと思うんですけどね…。

とはいえ、やはり、潔く、慎ましく、穏やかに生きる日本人の姿は、美しいなぁと思いました。
命を捧げる話はまた別として、生き方自体は、日本人とは本来こういうものだったんだろうなぁと思わされました。
岡田くんももちろんですが、役者の皆さんの所作や佇まいもとても美しく、古き良き日本を素晴らしく表現できていたのではないかと思いました。
堀北さんの神楽舞も美しかったです。

しかし…岡田くんの関係で、時代劇を観ることが結構増えましたけど、いつ観ても、武士の世の中って、理解できないことも多いなぁと思いますね。
ちょっとした喧嘩で両成敗だから切腹とか、意味分からないですよね…。
それに、の作品を見ていても、そりゃ武士の世界は武士道精神とかあって、佇まいも凛として美しかったりしますけど、百姓は惨めなもんですしね…武士にだけ着目したら昔の日本って素敵!ってなるのかもしれないけど、現実は日々苦しい思いをして生きていた人達もいーっぱいいたんでしょうからね…。
古き良き日本なんて言いますけど、昔は昔でそうやって問題もあったわけで…今も今でいろいろ問題はあるにせよ、だからといって昔はよかったなんてのはきっと現代人の幻想でしかないんだろうな~なんて思ったりします。

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