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アイノラ交響楽団第5回定期演奏会Ⅱ

2008年04月14日 | 音楽(コンサート)
力強さと寂寥感・・・

○ 日時 2008年4月13日(日) 14時05分から15時50分
○ 会場 杉並公会堂(東京都)
○ 演奏 新田ユリ指揮
     アイノラ交響楽団
○ プログラム
     シベリウス 序曲「カレリア」 作品10
     シベリウス 音詩「エン・サガ」 作品9
     シベリウス 交響曲第5番変ホ長調 作品82
  アンコール
     シベリウス 「愛するもの」作品14より、第2曲「愛するものの小径」
     シベリウス 組曲「白鳥姫」より「白鳥姫と王子」
     シベリウス アンダンテ・フェスティーヴォ

シベリウスの楽曲を演奏するために、活動しているアマチュア交響楽団。アイノラのいう名は、シベリウスが作曲に使っていた作曲小屋の名前。この名は、妻アイノからとったものだそうだ。
開演前のベル(鐘)の音は、ヘルシンキの教会の鐘の音で、シベリウス自身が作曲したものを使う・・・という懲りよう。

プロではないので、細部の詰めは甘いけれど、シベリウスの音楽に対する共感とひしひしと感じられた。
力強さを感じさせる「カレリア」序曲も良かったが、音詩(シベリウスの交響詩は、音詩と呼んでいる)「エン・サガ」はプロ顔負けの自在な表現にビックリ。弦楽器の特殊奏法があったりして、技巧的にはかなり難しい曲なのでは?と思うが、すっかり身につけたシベリウス語法を体得したように難なくこなしていた。弱音部のシベリウスらしい“サワサワ・・・”とした音形を、寂寥感たっぷりに表現していた。
続く第5番では、冒頭のホルンがとても上手い!(続くオーボエのソロでは、こけてしまったが)途中のホルンソロもなかなか。良い奏者が揃っているようだ。この曲でも、途中の弱音部がとても美しい。
アンコールの曲は、かなりマニアック。はじめの2曲は初めて聴く曲だったが、なかなか良い曲だった。

桜が散った東京としては涼しい気候で、演奏ともども、まさに北欧の空気に満たされた感じであった。