長年ロックファンを続けてきたが、どうしても払拭出来ない懸念がある。
日本では聴き手に回るしかないという問題だ。
個人的見解を述べるなら、ロックは西洋の音楽である。
これは西洋で生まれたという意味だけでなく、ロックの真髄が日本を含む東洋では表現出来ないのではないか、という問題に繋がっている。
これは文化の違いであり、狩猟民族・農耕民族の違いであり、強いて言うならばDNAの問題の様な気がしている。
ぶっちゃけ言うならば似合わないのだ!日本人は…
例をあげるなら時代劇がある。
青い目のサムライという言葉があるが、マーロン・ブランドだろうが、ロバート・デ・ニーロだろうがちょんまげの役は似合わないのと同じ。これは日本の魂に関するものであるだけに簡単には譲れない。
そしてロックがこれに当てはまる様な気がしてならないのである。
この思いをずっと持ち続けて今日まで来た。
しかし何故かこんな考えを笑い飛ばすかの様に全てをクリアしてしまったグループが出現したのだ。
彼等には言葉の壁さえ問題としなかった。
へビーメタルを基盤としながらアイドルという日本独自のスパイスを全面に押し出すという斬新なスタイル。
本場の国が思いもよらぬ手法で一気に責め落とした感がある。
勿論成功した裏には完璧なプランがあった。
先ずはバックバンドは世界レベルの精鋭を揃え、音的・技術的に妥協しなかった事。
ボーカルの歌唱力は何処に出しても恥ずかしくない圧倒的水準。
更に脇を完璧なダンスで彩る鉄壁の布陣を敷いたこと。
これらが全て勝利の方程式として機能した時、歌詞の内容も、甘々の振りも全てのメタルファンが羨望の眼差しで観れる状況を生んだ。
こうなれば西洋では絶対真似の出来ないオンリーワンとして認知され、その圧倒的パフォーマンスは他の追従を許さない。
日本人には無理だと思っていたロック文化の中で、逆に全てのバンドの上を行くという快挙を成し遂げたと言っても過言ではないだろう。
このまま行くと暫くの間はBABYMETAL旋風が世界を席巻するだろう。何しろ彼等には迎え撃つ術が無いのだ。
曲はバレンタインにちなんでこの曲