日々遊行

天と地の間のどこかで美と感じたもの、記憶に残したいものを書いています

金沢散策

2011-12-23 | まち歩き

冬の装いの金沢へ一週間前に足を延ばした。
柳はそよぎ、黒い屋根瓦はここだけの証のように町並みを作っている。
加賀百万石の風光はいくえも重ねた静かな歴史を秘めていた。

金沢城・高石垣の城郭にしつらえられた金沢の風物詩「雪づり」




Oyamajinjya 


尾山神社

加賀の藩祖・前田利家が祀られている金沢の名所ともいえる神社。
鳥居から神門をのぞむ。
この神門は和漢洋の三様式建築で、ギヤマンの窓は夜になると灯がともされる。
昔は日本海を航行する船のしるべにもなっていたという。

Tosiiezo 



右は、母衣(ほろ)をつけた軍装の前田利家像。
ほろは、流れ矢を防ぐために平安時代末期に考案されたとするが
他にも多くの役目を果たしていた。
尾山神社には、利家の妻まつをはじめ、加賀藩十七代当主まで祀られている。


Higasicyaya 

ひがし茶屋街

通りは格子戸の家並みが続く。
国の伝統的建造物の保存地区に指定されているここは、
繊細な格子戸が優美。
2higasicyaya
小路にも、さだめる地につつまれているかのように立つ家並み。






Koptojitoro 


兼六園

日本三名園のひとつで霞が池に立つ「ことじ灯篭」
ここに着いたとたん、あられが降りだしてきた。
苔のうえにも葉にもあられが散り
、あたりは次第に墨絵のような景色になった。
名園はいつの時でもここでしかありえない季節の詩を語っている。


 
Kenrokuen


降りしきるあられで白くなった地面。
兼六園は廃藩置県後、明治7年(1874)に一般公開されるようになった。
松はいくすじもの縄に護られてたたずむ。



Bukeyasiki



長町武家屋敷跡

細かい雪が降る夜の武家屋敷跡にぼんやりと灯るあかり。
ぬれた石畳をゆっくり歩いた。
静寂のかなたには消えなんとするいにしえの時を刻んでいる。


 


何度も乗った周遊バス。
金沢の三文豪、泉鏡花・徳田秋声・室生犀星の名のバスがある。写真は香林坊を出る「鏡花号」


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