詩人は死んで蘇る 「知られざる男の自画像」より
古典に現代を巧みに融合させ
美よりも速く走り続けた詩人ジャン・コクトー。
美を追求する彼にとって分野に境界はなく、詩、小説、舞台、映画、音楽、工芸、
デッサンなど幅広いジャンルにわたって詩の魂を吹き込んだ。
軽業師とも言われたそんな彼の行動は
世間の誤解を生むきっかけともなり、
また自分が存在することの困難を常にかかえてもいた。
コクトーが求めていたもの、
それは彼が創造したすべてが詩である、という理解に他ならない。
ここでは彼の作品を通して
真の詩人、ジャン・コクトーを蘇らせたいと思う。