日々遊行

天と地の間のどこかで美と感じたもの、記憶に残したいものを書いています

丸の内で見た秋

2008-11-03 | 

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すべてのものが熟し、

褐色になるのは葡萄の房だけではない

この完全な日に、

折りしも太陽の目は

わが人生にもそそがれた。

わたしは来しかたをかえりみ、

行く末を見た…。                                 ニーチェ 自伝『この人を見よ』より

44歳のニーチェが狂人になる前に書いた精神風景。
絶望を愛しながらも
おのきに似た愛を自然に向け、かすめる音さえ
自身の心の音として詩を書いた。