Runrun日記

最近読んだ本ー流



2015年上期の直木賞受賞作。さすが直木賞受賞作だと思った!

私は、中国での抗日戦争も、共産党と国民党の戦いも知らない。
物語は、1975年の台北から、始まりますが・・
それは、日本人がもっと知るべき事なのかも知れません。

東野彰良 著作 「流」 講談社

祖父ちゃんが殺された! 犯人は誰だ!
ミステリーのようだが、外省人(共産党との戦いに敗れ、台湾に逃げ込んだ人達)の孫である少年・秋生(チョウシェン)の生き様が、台北の風物と共に描かれていて面白かった。

祖父は、戦中に蒋介石率いる国民党に付き、共産党との内戦に敗れ台湾に渡った人でした。大陸では住民の大量殺害に関わっていました。

元々台湾に住んでいて、戦前日本の統治下にあった人達を本省人と呼ぶらしい。
台湾では、本省人と外省人との軋轢もあったのでしょうね。

戦時中の中国の庶民は、本当はどちらを支持するといった意思がなくとも、日本軍、共産党、国民党の戦いの中で、翻弄されて殺し合いに巻き込まれていたのでしょうね。

そして復讐の連鎖!

お狐様とか、碟仙(こっくりさん)とかいったものを信じたり。。。
これは、中国的なものだろうか?
喧嘩、大学入試の失敗、恋・・・、秋生は次第に大人になっていく。

そして、祖父を殺した犯人にいきつくが!!

復讐の連鎖を打ち破るのは、平和の生活しかないのではなかろうか。

この小説のお気に入り度:★★★★☆

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