晴耕雨ログ

晴れの国の片田舎で暮らす自然派おばさん
畑仕事に生甲斐感じながらゆるゆる歩む農婆の人生

鬼灯

2009-08-14 21:39:30 | Weblog
 鬼灯(ホオズキ)、ミソハギはお盆に仏様にお供えするものと知らされ畑の隅で育てておりました。先祖が帰られるときの導きの灯りとか・・・。
 お盆のお供え御膳には”素麺を上げましましょう””御うどんを・・・””冷麦を・・・”と母はことごとく麺類を供えておりました。
 御茶湯碗には”冷たい水を上げましましょう”とお盆ならではのお供えをしておりました。
きっと祖母に倣い母もこれまでやって来ていたんだろうと思うのです。 
そんな様子を見ながらともに暮らした嫁の私ですが、たまには”こんなの如何かしら?”とお盆も二日目、冷たいトコロテンにアイスコーヒーです。
 ”おお!これはいい!”と亡き舅の喜ぶ声も聞こえてきそうなお盆の夜です。

  < 気持ちです まごころ込めた 型破り >  

日傘

2009-08-13 20:30:07 | Weblog
 天気予報とはうらはらにお日様も照りつけるほどの夏の日になりそうな今朝でした。朝からお盆のお寺参りでございます。
 菩提寺(フクロウ寺)境内はセミしぐれの中、ほぼ改修工事を終えた新しい客殿ではお盆経法要に合わせたかのように蓮の花がお参りの人々を迎えてくれました。
 小麦色に日焼けした私には日傘など似合いもしませんし、持ち合わせもないのですが、ふと思いつきで日傘でしとやかにお寺参りに向かったのでした。
 母の愛用の日傘が眠ったままですので、これ幸いにと拝借いたしました。
色柄もシックで持ち手もなかなかお洒落で、途中に出会ったご近所さんから”素敵な傘じゃない”とお褒めいただきました。
褒め言葉につい気を良くして、早速午後は母の面会ついでに眠り込んでいる母に”素敵な日傘ちょうだいな、私が使ってもいいかな?”と話しかけ了解されたものと勝手解釈しました。
もう母は日傘など使うこともないでしょうから・・・。ありがとう。おかあさん!

  < もったいなぁー! だいじにしますと 譲り受け >

 

残りもの

2009-08-12 21:56:41 | Weblog
 ”ひとつ、ふたつ残しておいてくれよ”と父母が言っていたのを思い出します。
 清水白桃の収穫は熟れ具合を見て慎重に行ないますが、最後の収穫日には多少未熟であっても全ての実を取り尽くしこの年の桃収穫のシメとするのでした。
 今度畑仕事に行った時の楽しみに・・と父母は残された桃を楽しみに畑仕事に出ていたようです。
 今日の私は、雨上がり久しぶりに畑に向かったのです
 桃の収穫に追われ放置されていた畑は草に埋もれ気が遠くなりそうな作業になりました。
それでもグングン伸びたスイカのツルは小豆の畝に侵入しソフトボールサイズの実を付け、青々と茂った落花生はすでに地中に実を結んでちょっと楽しい畑仕事。
 作業の合間、思い出したように残り桃の偵察に桃畑に・・・。
どれもこれも完熟です。2・3個を落花生の木陰に並べ眺めながら、スルスルと指先で皮も剥ける過熟桃を誰に遠慮することなく”ガブリ!”痛快です。
 父母の楽しみ農法を真似てます。いつの間にか農作業も完熟桃も大好きになっております私。

  < 完熟の 残り桃には 福があり >

朝顔

2009-08-11 21:15:34 | Weblog
  ”今日はどうかな?”と朝一番にアサガオの花を見るのも楽しみのひとつ。
白・紫・ピンク・・・早朝に爽やかさと一日の元気をくれる花です。
 一日限りの短い命とはいえ、くる日も来る日も多彩に咲き続けるアサガオは何ともけなげな花でございます。
一日の始まりはスタートが肝心。気持ちよい始動でありたいもの。
 人間もやはり朝の顔で一日が左右されるものだな・・と感じることがあるんです。
周囲が爽やかな顔でいれば自然爽やかモードで自分も居られるのですが、朝のブッチョウズラ(仏頂面)は他人の気力を削いでしまう恐れがあるとも思えます。
”あぁー!今日もスマイル・スマイル”の朝のヒトコマ。

  < 今日もまた 自然体です 朝の顔 >

雨間

2009-08-10 21:02:07 | Weblog
 <あまあい> <あまま> <あめま>とにかく雨ばかりの夏ですから降ってなければホッとします。
 雨がやむと大急ぎで渦巻き香取を腰につけ日延べしていたお墓掃除に出かけます。
 菩提寺に残る<報恩大師産湯の井戸>も連日の降雨にたっぷり水を湛えております。菩提寺の裏山に位置するわが家の墓地もこの井戸の水をいただきお盆を迎えるための清掃にあたります。雨もまた有り難きかな。
 母から受け継いだこの役割も雨間のお陰でお盆前に済ませることが出来たのです。
 掃除を終え、汗びっしょりで帰宅し、ドッコイショと腰を降ろすと以前の元気な頃の母のしぐさと母の言葉がよみがえります。
”やれやれ!これで安心・安心!”と決まってこの言葉でした。・・・今は受け継いだ私の本心でございます。

  < 湧井あり 母を真似つつ 水を汲む > 

ウォーター・ヒアシンス

2009-08-09 20:44:41 | Weblog
 水面にプッカリ浮かんだウォーター・ヒアシンスは何てことないホテイアオイです。涼しげな花とメダカが楽しませてくれるわが家の夏。
 今日お見えになったお客様、玄関先の火鉢の中のメダカが大そうお気に入りでした。
わが家の裏の別室でもメダカ二世が育っておりますのでこちらの幼魚をウォーター・ヒアシンスと共に差し上げ育てていただく事になりました・
 ペットボトルに入れられたのメダカたちは山陽道を走り、神戸の従兄弟の家へ嫁いで行ったのです。
子育てを終えた我々と同年の従兄弟夫婦。やはりこの団塊世代の幼少期はメダカと遊んだふるさとの楽しい思い出も多いことでしょう。

  < 童心に 戻り戯れ 郷の家 >
  

米作り

2009-08-07 20:39:43 | Weblog
 八十八もの手が掛けられるという米作りです。
自家消費分だけの少しの米作りにも同じだけ手間はかかるものです。周辺の雑草を刈り取る作業も並大抵ではないのですが・・・。
 エンジン音を立て、刈払い機も上手く使いこなせるよう上達しましたのでこの作業を今回は私が引き受けます。
 早朝、ヤル気満々で水田に向かう途中の自然に感動です。
昨年まで稲が実っていた田は宅地となるらしく今年は休耕の田にエノコログサがびっしり生えています。朝陽を浴びたエノコログサは銀色に波うち、それはそれは見事であります。
 青く風になびく水田が少なくなるのは残念ですが、これもいい景色!

  < 早朝の 作業もたのし ネコじゃらし >
 

プライド

2009-08-05 21:38:20 | Weblog
 桃の収穫を終えるとすかさず始めるのがジャム・フルーツソースの瓶詰め加工です。
生産者としてせっかく育てた桃ですから無駄なく食したいと思うのです。私なりのプ・ラ・イ・ド!
 昨日からジャムおばさんに変身した私、今日はブルーベリーの加工です。
収穫までに降雨量が多かったせいか、今年は桃に限らずブルーベリーまで水分が多く感じます。
 ”今年の果物、何だか水っぽいなー”と呟きながらブルーベリーを煮るのですが、この”水っぽい”に過剰反応してしまう夫はこの言葉にご機嫌ナナメです。
 果物栽培に生きがいを感じながら、ちょっとしたプライドを持った夫にはこの言葉は<禁句>
 自ら”自分は百姓だ!”と名乗る夫ですからこれぞ<百姓魂>でしょうか。
 瑞々しい桃・瑞々しいブルーベリーを生かして使うことこそが私の<魂>ですわー

  < フツフツと 出せぬ言葉は 鍋の中 > 

梅雨明け

2009-08-04 22:09:39 | Weblog
 中国地方も今日はやっと梅雨明けしたようです。
 夜空も晴れ、十五夜ではないようですがまん丸お月様が庭木の間から顔をのぞかせています。
本日快晴、エアコンも今日から始動し少し遅れの夏本番です。
 最近の住宅に比べ、古い日本家屋のわが家は風通しも良く夏も意外と快適に過ごせるのですが、より快適にと昼間は冷房に頼ってしまいます。
 三十数年前、両親と同居した最初の夏、私たち夫婦は自分達の部屋に冷房を入れたのでした。
当時は<ルーム・クーラー>なんていいましたか・・・。二十数万円のルームクーラーで快適な若夫婦でしたが、階下の舅・姑の老夫婦は何も言わずパタパタ手動の団扇でした。
 現在、両親が過ごしていた部屋の住人となって分かりました。とても風通し良く涼しいのですから冷房は不要です。
 それにしても家電があれほど高価だった頃の一ヶ月の給料はさていくらだったんだろう?と思われます。まだ二十代でしたから・・・。

  < 梅雨が明け 団扇で過ごす 夏の夜 >
 

カーテン越し

2009-08-03 21:06:19 | Weblog
 朝顔・夕顔・ゴーヤ・ナタ豆・ルコウソウ、みんなわが家の緑のカーテンです。
 澄んだ空気も爽やかな朝、日除け用のアサガオのカーテン越しからピアノの音が聞こえてきます。懐かしい唱歌<牧場の朝>でした。
 ♪ただ一面に立ち込めた 牧場の朝の霧の海
  ポプラ並木のうっすりと 黒い底から勇ましく
  鐘が鳴る鳴る カンカンと♪
 ご近所から聴こえてくるピアノ伴奏で思わず歌ってしまいました。
 朝から清水白桃をジャムにしようと木ベラで鍋をかき混ぜていたのですが”そうだ!”手を止め忙しさにお休みしていたハーモニカで<牧場の朝>吹いてみたのでした。
緑に囲まれた朝の情景を浮かべながら・・・ときどきジャムをかき混ぜながら・・・。♪♪♪
 昨日まであまりの忙しさに”もう桃はたくさん!。見るのも・・・”と思ったのですが、せっかく育てたものですから無駄なく活かさなければと今日もやっぱり楽しみながら汗だくジャムおばさんです。

  < 繁忙期 過ぎてゆったり ジャムを煮る > 

来年も・・・

2009-08-02 20:55:36 | Weblog
 快晴の青い空に白い雲、やっと夏空に出会うことができた晴れの国です。
 清水白桃の出荷に追われた数日でした。
短期集中型、清水白桃のみ栽培のわが家は今日で出荷は終わり。このキュートな建物の選果場に向かうこともなくなります。
 天候不順のため果樹農家は苦悩の年でした。
永年、果樹栽培にたずさわった長老でさえ嘆いて居られます。
天候の災いを悔やんでもどうにもならず”また来年があるさー”と思えるのも巡り来る季節を相手の仕事だからでしょうか。専業となった今だからこそ思えるのです。
 やはりお天道様に不足を言ってはダメ!果樹農家にとっては<人>以上に大切な働き手でありますから・・・。 

  < まっいいかー! 健康あれば・・と 前を向く >