晴耕雨ログ

晴れの国の片田舎で暮らす自然派おばさん
畑仕事に生甲斐感じながらゆるゆる歩む農婆の人生

ありがとう・・・

2013-03-02 22:47:22 | Weblog
 庭の紅梅が咲き、陽ざしのわずかなぬくもりに春を感じるころ。2月24日、とうとう母との別れの日を迎えました。
 数え年だと今年は百歳。私たち家族は、長寿を喜びまた誇らしく思っていました。
10年にもおよぶ介護の生活でしたが、そのなかで多くのことを教えてくれた母でした。
 4年間の自宅介護、人が歳を重ね人の手助けを必要とすることで生まれてくるもの・・・親と息子、姑と嫁、祖母と孫の関係がこれまで以上により深まり、これこそ生きる≪絆≫となり実っていたことを感じたものです。
 

 高齢となりすこし緩やかな人に変わっていく母を看るのは息子である夫にとっては複雑な思いもあったことでしょうが、嫁の私にとってはいつか肩の力も抜け二人の関係はいつの間にか逆転し、すっかり嫁は90歳を超えた母のおかあさんとなっていました。
たしかに介護には苦労もあったけれど、そのなかで小さなよろこびもたくさん生まれていたんだと気付かされます。

 自宅介護から施設での暮らしのなかにもたくさんのありがとうが・・・
農業と介護の生活も限界となり6年間の施設での暮らし。
 デイケアー・ショートステイ・施設の生活、どんな生活環境にも適応のいい母でした。どこで暮らすも人がお互い生きていくには人の持つ性格はずいぶん左右されるようなので、性格美人を目指そう・・・と穏やかに朗らかに人生を全うした母から学んだ生きる知恵。
 施設には家族に代わりすべてのことを受け入れ見守っていただき≪感謝≫のことばしかお返しできません。
小さなロウソクの炎が静かに消えてしまったけれど、その存在の大きかったことをしみじみ感じるものです。
 享年百歳。 お母さん!ありがとう。

  < 胸の中 溢れるばかりの ありがとう >