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自分を探す旅に出よう・・・なんだかな~?

あさのあつこ☆時代小説「木練柿」

2010年02月05日 | 読書
    


これもシリーズものです。

第1作「弥勒の月」

小間物問屋遠野屋の若おかみ・おりんの水死体が発見された。
たんなる自殺と判断され、すぐに解決するはずだった。
しかし同心・木暮信次郎は遠野屋の主人・清之介に違和感を感じ、
老練な岡っ引・伊佐治とともに、事件を追い始める。


第2作「夜叉桜」

江戸の町で女が次々と殺された。
北定町廻り同心の木暮信次郎は、被害者が挿していた簪が
小間物問屋主人・清之介の「遠野屋」で売られていたことを知る。
因縁ある二人が再び交差したとき、事件の真相とともに女たちの
哀しすぎる過去が浮かび上がった。


第3作「木練柿」

刀を捨てた商人遠野屋清之介。
執拗に事件を追う同心木暮信次郎と岡っ引伊佐治。
時代小説に新しい風を吹きこんだ『弥勒の月』『夜叉桜』に続く
待望のシリーズ登場。


元武士で闇の世界を生きてきた過去を持ちながら、今は立派に
小間物問屋遠野屋の主人として人々に慕われる清之介。

善良な同心だった父親を亡くしてからは、皮肉な生き方をする
切れ者同心の木暮信次郎。

その言動に愛想を尽かしながらも、捕物に関してはみごとな
手並みをみせる信次郎に、葛藤しながらもつき従う岡っ引きの
伊佐治。


この3人を軸に、単に事件を解決して終わるのではなく、その
人間の心の奥に潜む闇をするどく抉り、そして闇と共にある愛情
についても、じっくりと味わうことのできる、今までの時代小説
のイメージとはちょっと違った感じの作品です。

同心信次郎と、商人清之介の、善悪正反対の二人が交差し、お互い
屈折してはいるものの、信頼ともいえるものを築いて行く様子が、
伊佐治の目を通して描かれているようで、今後どうなっていくのか?
気になって、すぐに次が読みたくなってしまいます。


ただ、1作目2作目に比べると、3作目はちょっと物足りなかったかな?

あいまいに揺らめいているような二人の男が魅力的だったのですが、
3作目では、近づかせ過ぎたというか、いい人っぽくなりすぎてて、
少し魅力が薄かったかも?

お勧めなのは1~2作目ですが、やっぱり面白いので、続けて欲しい
作品です。


(劇場で舞台劇を見ているような感覚の本作ではありますが、できるなら
映画化とかテレビ化されるのはやめて欲しいな・・・
とかく映像化されるとイメージが違ってきちゃうので・・・

いえ、映像化されるような噂など聞いてもいませんので余計だったかな?)



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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
おひさしぶりです~ (しまりす)
2010-02-07 09:57:23
私も2作、トイレで熟読しました(笑
(トイレにかくれないと息子にみつかって邪魔される(笑))
もう3作目も出たのですね。
早速仕入れてこなくては。

わたしはあさのあつこさんが大好きで
この人天才かしら、とか思っているんですが
あまりに全部読みすぎたのか、
最近ではちょっとパターンがわかってしまってきたのが切ないかも(苦笑

私がこの人の作品のなかで一番好きなのが
「バッテリー」のシリーズなのですが、
これでも、NO.6でも、その他でも、
いつも2人の男の子(ないしは男性)が
片方は天才で、片方は曲者で、みたいな展開で
2人の友情とかそういうのになっていくんですよね。
ま、基本私はその線が好きなのでまあいいんですけど・・・(笑
ああ、これもか、とちょっと思ったりいたしました。

私は遠野屋さん、好きなんですけどね、うふ。
しまりすさま☆ (ルーシー)
2010-02-10 07:34:18
バッテリーも読んでみたいと思ってたんですよね。
そっか~、そういうパターンがあるんだ~。
私はひねくれ者なので、案外木暮派です 

以前しまりすさん、佐藤多佳子さんにも食いついてくれましたよね、あのときのお勧め「黄色い目の魚」を読んでなかったことが判明!(笑)
読んで見なきゃ。
読書は楽しいけど、なかなか時間がなくて残念です。
またお勧め本ありましたら教えてくださいね~