2009年8月の、台風8号による大規模災害から、二年が経ちました。最も多くの被害を出したのが8月8日だったことから、「88水災」と呼ばれています。
集落が村ごと土砂に埋まるなどして数百人の被害を出した高雄県(当時)は、88水災を象徴する場所です。
その高雄の中でも、特に被害の大きかった地域の一つ、六亀郷新開で、88水災二周年を前にした今月7日、記念公園のオープンセレモニーが行われました。(上の写真)
「新開紀念公園」と命名されたこの公園には、88水災害で亡くなった全ての人を慰め、そして、残った人たちに生きる希望を与える意味を込めて、脱皮中の蝶のモニュメントがあしらわれています。
記念公園の精神を象徴する脱皮中の蝶
この公園には元々、小学校の分校がありました。88水災発生時にはすでに廃校となっていたので幸い被害はありませんでしたが、地元の人たちの思い出の場所である校舎は土砂に埋もれ見る影もなくなりました。
高雄市政府では、多くの子供たちが巣立っていった、夢の集まる場所であったこの小学校跡地を記念公園とすることで、犠牲者を慰め、またこの先も長く続く復興に力を与えて欲しい、と話しています。
新開紀念公園が、高雄の豊かな自然の中で、犠牲となった人々が安らかに眠り、また残された人たちが、在りし日のふるさとの姿を思い思いにしのぶことのできる空間となる事を、祈りたいと思います。(華)
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