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媽祖フィーバーだから…馬祖に行こう!?

2011年04月13日 19時58分40秒 | 台湾日記

 旧暦の三月にあたるこの時期、毎年「媽祖フィーバー」と呼ばれる、媽祖巡礼が台湾中をにぎわせます。
 航海や漁業などの守り神とされる媽祖は、台湾や中国大陸福建省などをはじめとして広く信仰されています。人口2300万人の台湾で、約800万人の信徒を持つというのですから、台湾社会と媽祖がいかに密接に結びついているかがわかります。

 今年の媽祖巡礼は、4月9日から17日まで(旧暦3月7日~15日)。330kmにもなる巡礼コースを、9日間かけて媽祖の御神体を乗せたお輿が人の手で徒歩で運ばれます。
 参加者数は毎年300万人を下らず、世界三大宗教儀式の一つにも数えられている、台湾の一大イベントです。

 というわけで、日本の皆さまには日ごろご縁の薄い台湾の離島・馬祖の美しい風景をご紹介しましょう。


中国大陸福建省に近い馬祖列島
行政区分上は「連江県」だが、一般には馬祖と呼ばれる


 ・・・え?こじ付けにもほどがある??媽祖と馬祖、字が似てるだけじゃないかって??
 いえいえ、そんなことはありません。

 中国大陸から最短で9キロあまり、逆に台湾本島からは100キロ以上離れている馬祖は、媽祖信仰発祥の地として知られています。
 この列島が「馬祖」と呼ばれるようになったのも、そのためです。(なぜ媽が馬になったのかは分かりません)
 古代中国に実在した、今の中国大陸福建省にあたる地方の出身だった女性が、海難事故で亡くなった父親を助けようと海に入り、今の馬祖列島に流れ着いた、という「伝説」が、馬祖信仰の由来と言われています。
 台湾中がこれだけ盛り上がる媽祖フィーバーに、なぜ媽祖信仰発祥の地である馬祖列島が入っていないのか不思議です。
 この媽祖フィーバーの今だからこそ、少しでも馬祖を思い出してあげたいじゃありませんか!

 馬祖列島=連江県は、総人口1万人にも満たない、小さな離島です。同じ離島でも、澎湖はビーチリゾートとして知られ、また金門は、昔は「軍の島」というイメージでしたが、今では台湾随一の高粱酒の産地としてだけでなく、台湾と中国大陸の経由地として観光客などでにぎわっています。
 それに比べると、馬祖は、一番小さいせいなのか、どうにも印象が薄い。台北から飛行機で1時間とかからない距離ですが、さしたる観光資源や産業もなく(こちらでも高粱酒が作られていて評判はなかなかいいのですが)、中国大陸との中継点としては金門と同じような条件であるにも係らず、利用率はぐっと下がります。

 馬祖列島は、観光開発が進んでいないので、豪華なホテルなどは期待できませんが、美しい海を眺めながら、味のある民宿でいただく福建料理は最高です。
 日本の皆さまにも、この機会にぜひ、知られざる馬祖の魅力を知ってもらいたいものです。

 馬祖列島(連江県)は行政上区分は、金門県と共に「中華民国福建省」に属します。台湾本島と澎湖県は、「台湾省」となっています(行政院直轄市を除く)。
 馬祖は、台湾本島とはまた全く異なる世界で、環境も住人の意識も大きく違います。
 両岸の複雑な歴史と、また両岸に共通する文化を象徴する場所でもある馬祖、これもまた、台湾の一面です。(華)


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1 コメント

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Unknown (◆JJ5WCGSzYd1v)
2011-04-13 21:16:24
美しい写真の数々、ありがとうございます。
>馬祖列島は行政上区分は、金門と共に、「中華民国福建省連江県」に属します。
金門は「中華民国福建省金門県」では?
>台湾本島と澎湖県は、「台湾省」となっています。
「台湾本島(行政院直轄市を除く)」では?
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