花の栽培手帳

長年植物との出会いの中で得た栽培のポイントや、話題を書いています。

~歳の瀬の話題 2~

2009-12-31 08:40:20 | Weblog
~年の瀬の話題 2~
● いよいよ大晦日になりましたが、今回はこの話題をまとめてみました。

我が家では毎年大晦日の午後になると松と梅の枝、笹と餅、ミカンなどを持ってお墓参りに出かけます。

玄関や自動車にしめ縄をつけ、神棚にウラジロを敷き、鏡餅を重ね、干し柿、ミカンや橙をお供えすると正月の準備が全て整います。

村の行事では、年越し参りの人たちのため境内に大かがり火を燃やし、ぜんざい、お神酒を準備して温まりながら年が超えるのを待っていただきます。

このようにして年が超えるのを待ち、12時を過ぎると参拝者全員が勢ぞろいしてお参りさせていただきます。

当番者が太鼓をたたき新しい年を迎えたことを祝います。、

それぞれが、寒い中を家路につくと、あちこちから太鼓や除夜の鐘の音が響き渡ってきます。

~歳の瀬の話題 1~

2009-12-30 08:59:48 | Weblog
年の瀬の話題 1~

● 今年もいよいよ終わりに近づいてきましたが、年の瀬の様子をまとめてみました。

★ 神社の年の瀬
村の氏神では当番者が毎年年の瀬に入ると正月準備を行います。

以前は、門松用の松を集めるため当番者があちこちと探し回り、一苦労しましたが、今は畑の一角で栽培している約1.5mの松を4本切り、門松を作ります。

鳥居の入り口と、拝殿の入り口の各左右に杭を打ち込み、松を縛りつけ、笹と梅の枝をつけ二対の門松を作ります。

村の長老に作っていただいたしめ縄を各場所に張り、境内を綺麗に掃除しながら正月を迎える準備を行います。

大晦日の夜は沢山の方々が年越し参りに来られるので、裏山から倒れた木を引き出して大かがり火の準備をします。

村では毎年このようにして正月を迎える準備が行われています。、

★ 歳末警戒
歳の瀬になるとなにかと事件や事故が多くなり、地元の消防団の方々が29、30日と警戒をしていただく歳末警戒も恒例の行事になっています。
古老は昔は31日まで行い、家に帰り着くと元旦の朝になっていたと語っておられます。

夜半から早朝まで「カーン、カーンと金を鳴らしながら消防車が巡回していきますが、昨年は不審火があちこちで発生したので随分気をつけておられるようです。

~しめ縄の話題 6~

2009-12-29 08:15:29 | Weblog
~しめ縄の話題 6~

● 今回はしめ縄生産農家の年の瀬の様子をまとめてみました。

しめ縄生産農家では12月10日頃まで予約数の縄を編んでいます。

10日を過ぎる頃から一斉にウラジロや御幣、葉つきミカン又は橙などの飾りをしめ縄につけ始め、一気に仕上げねばならないので近所の主婦や学生など多くの手伝い者で賑わっています。

ウラジロは大きなポリ袋に入ったものが産地から送られ、このままにしておくとむれてしまうので直ちに袋から出し、納屋の敷物の上に並べ、上から水をしみ込ませたゴザなどで覆うと葉が痛むことはないようです。

葉つきミカンや橙は10kgのダンボール箱で送られてきますが、年によっては、遅くまで暖かく橙がまだ本来の橙色にならず少し緑色が残っている場合もあるようです。

風に当たるとウラジロの葉が痛んでしまうのでこれらが付け終わると一個づつポリ袋に入れておられました。

大型のダンボールには玄関用の大きなしめ縄では一箱に20本しか入らず、自転車用や、自動車用は小さな箱に30、50本づつ入れて集荷場に集めるようです。

販売店の説明では、12月25日まではクリスマス用の品々が並び、この日を過ぎると一気にミカン、干し柿、ウラジロや橙と共にしめ縄も並べられて正月の準備に入っていくようです。

~餅つきの話題 3~

2009-12-28 07:19:40 | Weblog
~餅つきの話題 3~

● 餅つきの話題を紹介してきましたが、今回は現在行われている様子をまとめてみました。

今日の餅つきはほとんどが「餅つき機会」で行われるようになっています。

虫あげた餅米をモーターで回転している餅つき機に入れ、しばらく経つと餅が出来上がります。

餅つき機は簡単な構造で、大きなすり鉢状の底部の回転軸がゆっくりと回りながらつき上げていきます。

つき上がった餅はテーブル上で丸めていきますが、今までのように沢山作ることはありません。

近頃は、正月や祭りだけでなくほとんど餅を食べる機会がなくなり、正月に一度だけ雑煮の中に入れますが、機械で作った餅はすぐに溶けてしまいます。

杵で作った餅と機械でねった餅とは一見するとほとんど変わりがありませんが、杵でついた餅はこのような場合溶けてしまうことはありません。

今ではほんの少ししか作りませんが、それでも昔から餅つきの日は29日は「くをつく」と忌み嫌ってこの日を避けるようにしているようです。

~餅つきの話題 2~

2009-12-27 07:42:57 | Weblog
~餅つきの話題 2~

● 引き続き餅つきの話題をまとめていますが、今回はかき餅の話題です。

当時は餅だけでなく「おかき」も作りました。

紅色の染料に砂糖を加えたもの、染料は入れず砂糖だけのもので、紅白の砂糖入りのおかきが出来上がります。

餅に大豆を加えたもの、醤油を加えたもの、胡麻を加えたもの、珍しいところでは「かやの実」(硬い皮を取り除き、実だけにしたもの)を加えたものを作りました。

これらがつき上がると木製の箱につめ、高さ約5cmの四角な形に整えます。

一定の期間が経過し、硬すぎない柔らかすぎない頃を見計らって餅の塊を縦にしてかんなをかけていきます。
かき餅専用のカンナで大きな餅の塊を一枚ずつ削ると長さ45cmのものが出来、それを重ねて約10cmづつ包丁で切り揃えると幅5cm、長さ10cm、厚さ0.5cm程度のかき餅が出来上がります。

これをしばらく干して乾燥したものを缶に入れて保存し、正月の餅がなくなったころ缶から出してきます。
当時は火鉢に必ず火が入り、鉄瓶で湯が沸いていましたが、ここでかき餅を一枚づつ丁寧に焼きます。

気をつけないと焦げてしまい、特に砂糖入りのかき餅は焦げやすく、何度も裏表に交互に置き換えながら引き伸ばして焼き上げていきます。

油であげる方法もありますが、火鉢で焼くと手間がかかりますが、味はこちらの方がよく、冬は火鉢でかき餅焼きをするのが子供の仕事でした。

※ 「花の香りを…」の「今週のスポット」では、縁起のよい古典植物「万両」をとりあげています。
是非ご覧ください。

~餅つきの話題 1~

2009-12-26 08:37:24 | Weblog
~餅つきの話題 1~

● 今回から三回に分け、餅つきの話題をまとめました。

年末になると大掃除や、正月用の切花に松、千両、梅の枝、笹(我々の地域では五枚笹とよんでいます)などを準備し、餅つきを行います。

昔は朝からほぼ一日をかけて沢山の餅をついていましたが、近頃ではほんの少しになっています。

友人は会社の事務所に供えられた鏡餅は大きな鏡餅の形をしたポリ性の中に小さな餅が数多く入っているので切る必要がないと語っていました。

当時の餅つきは、せいろで蒸した餅米を臼に入れ、男性が杵でつくと女性が臼内の餅を裏返し、手に餅がつかないようその度毎に手に水をつけていました。
このようにして杵でに米がつぶれ、粘りがでて餅が出来上がります。

我が家では杵の代わりに唐臼(からうす)で餅つきが行われていました。

つきあがった餅は、広いテーブルの板に餅がくっつかないよう粉を敷き、一人がちぎると他の人たちが一つづつ丸めていきます。

丸めた餅は幅45cm、長さ90cmの木製の箱に並べ、大小の鏡餅も作っていきます。

これらは正月に食べ、1月14日の「とんど」まで残っていました。

当日食べるには小豆餡を包んだ「だいふく餅」、逆に餅にあんこをつけた「あんこ餅」を作り、ヨモギを加えた「ヨゴミ餅」も作ります。
ヨゴミ餅は中々評判がよく、歳の瀬にはヨゴミが生えていないので、季節に摘んだものを乾燥させて保存していたようです。

~シメナワの話題 5~

2009-12-25 08:03:19 | Weblog
~しめ縄の話題 5~

● しめ縄の話題もいよいよ最後になりましたが、今回は特殊なしめ縄をまとめてみました。

★、大型しめ縄
大神社の入り口に掲げられている大きなしめ縄は沢山の人々によって作られますが、参加したことがないのでご説明出来ません。
ここでは今までに作った経験がある特殊なシメ縄をまとめてみました。

★ 大型シメ縄
一束の藁で最も大きなシメ縄を作るには出来るだけ長い藁を準備することが必要です。

このしめ縄を編む場合にも芯を入れるので、一回り大きなものを三本作ります。

芯をきれいに包み込みながら編んでいきますが、編むと言っても中心部は数回ひねっているだけのような感じですが、穂先まで丁寧に編んでいきます。

先の尖ったハサミを使ってヒゲを綺麗に取り除き、縄の先端部に籾がついた穂を付けると大きく太い縄が出来上がります。

垂れを作るには、先ず、自転車用の縄を6本編み、この縄を中心に藁箒を作るように房を6個作ります。
細縄で先に編んだ太い縄の胴回りを強く縛ります。
このようにして三箇所に垂れをつけると6個の房がつきます。
又は6本の細縄を二本づつ組にして一回り大きな房を作り、同じように胴回りを縛ると三つの房になります。

このしめ縄に大きなウラジロ、和紙で作った御幣、扇、最も大きな橙を垂れにくくりつけ、紅白の水引をかけて仕上げます。

★ 長しめ縄
このしめ縄は神社の社や御神木、御神石などに掲げられます。

株元を縛り、藁を三法に分け、左縄で二本の縄を編み、先端近くになると仮押さえし、残り一本を編んでいきます。

このままではない続けられないので、藁を足しながら、半間(約90cm)、一間(約1.8m)、二間(3.6m)などそれぞれの希望の長さに編み進んでいきます。
半間用のしめ縄の太さは親指より少し太目で、それ以上のしめ縄になるともう少し太くします。

向かって左を頭に七、五、三本の藁で垂れをつけ、その間、二箇所に御幣をつけますが、長いしめ縄になると適度に垂れをつけ、その間に御幣をつけているのを見かけます。

しめ縄の目的は境界を定め、ここから邪神が入らないように区切っています。

~しめ縄の話題 4~

2009-12-24 09:15:29 | Weblog
~シメ縄の話題 4~

● 引き続きシメ縄の話題を紹介していますが、今回は最も多く使われているタイプをまとめました

★ 自動車用
このシメ縄は主に自動車に飾られています。

親指より少し大目の藁を握り、先端部を軽く突いて穂先を揃えます。
穂先から約30cm程度のところを針金できつく縛ります。

藁を三等分し、先ず二本の縄を左縄で編み、先端部が崩れないよう極細い針金で仮止めします。
その後、残りの藁で編んでいくと、短い三重縄が出来上がり、株元を切り揃え、ヒゲを丁寧に切り取りながら縄を仕上げていきます。

垂れは役五本の藁の穂先が前方になるよう三箇所に付け、バランスをとりながら切り揃えます。

これでしめ縄が出来上がりましたが、ウラジロ、半紙で作った御幣、葉つきミカンを中央の垂れの根元に付けると仕上がります。
ウラジロは風に当たると葉の先端部が枯れてしまうのでポリ袋に入れて保存しておきます。
ウラジロや葉着きミカンは枯れたり落ちたりする場合があるので、扇や梅の花の造花などを付けたものを時々見かけることがあります。

★ 玄関用
このタイプは最も多く使われ、自宅玄関だけでなく自動車や機械、倉庫など多くの所に飾られています。

上で紹介したものは縄の部分が細く、こちらは縄の部分が大きく膨れ上がって大変豪華になります。

これは縄の中心部に藁の茎や、袴などで作った芯を包み込みながら編んでいくからこのようになります。

長さ約60cm、太さが親指と人差し指で作った円ぐらいの藁の束の付け根を針金や、ビニタイなどで強く縛り、藁を柔らかくするため軽く木槌でたたきます。

予め、藁の茎や袴(我々の地域では「しび」とよんでいます)で両端部が細くなった芯を作っておきます。

藁を均等に三法に分け、先ず二組で編み、その時に芯を包み込むように左縄で編んでいきます。
続いて残りも同じように編んでいくと、中央部が大きく膨らんだ縄が出来上がります。

株を切りそろえ、ヒゲを綺麗に切り落とすと出来上がり、三箇所に垂れをつけます。

ウラジロと御幣、橙をつけた後に紅白の水引で縛ります。
人によっては縄の先端部に金色のテープを巻きつけたり稲穂を付ける場合があり、御幣も出来れば半紙ではなく和紙を使うとよいでしょう。

~しめ縄 3~

2009-12-23 09:54:57 | Weblog
~しめ縄の話題 3~

● しめ縄の作り方を紹介していますが、最も小型のしめ縄についてまとめています。

★ 自転車用
このしめ縄は自転車だけでなく、単車や機械、犬の家などに飾るとよいでしょう。

少し眺めの藁6本の株元を針金やビニタイで縛ります。
三本ずつ左右に分け、左縄で先端まで丁寧になっていくと細長い一本のひも縄が出来上がります。
先端部が細くなったハサミでヒゲを綺麗に切り落とし、左側に頭(縛った株の方)を持っていき、外側が大きくなる二重円を作ります。
円が重なった所に垂れ(5本ぐらいの藁)を付け、針金でしっかり縛ります。
垂れは穂先が前側になるよう付け、長さ約15cmで切り揃えるとシメ縄が出来上がります。

ウラジロ、半紙で作った御幣、葉つきミカン(又はコウジミカン)、これらを垂れの付け根に針金などでくくり付けると完成します。

この形でもう少し立派なものを作る場合は、出来るだけ長い藁6本の株元を縛り、先ず二本ずつ編み、後から残りを編んでいくと三重縄が出来上がります。

左が頭になるようにしながら三重の輪を作り、外側を大きく、順に小さくし、重なった部分を針金で縛ると縄の部分が出来上がります。
このタイプは自転車用とは逆に輪をさかさまに用い、大きな輪の先端部に垂れをつけ、これを中心に左右に一つづつ付けると三つの垂れがつき、自転車用と一見似ていますが手間が倍以上かかります。

中心の垂れに和紙の御幣を紅白の水引で縛ると上品な感じのしめ縄になりいろんな所に飾ることが出来ます。

~しめ縄の話題 2~

2009-12-22 10:33:44 | Weblog
~シメ縄の話題 2~

● 今回はしめ縄の作り方 「藁の準備」をご紹介しています

シメ縄を作るには先ず藁の準備が必要で、出来るだけ緑色に仕上がった藁を選びます。
専門業者は晩生系の水稲品種に窒素肥料を多く与え、穂が出るまでの8月に刈り取り、乾燥質で仕上げるのでとても美しい緑色の藁が出来上がります。
この藁は草のように柔らかく、作業性もよくしめ縄に仕上げるととても見事なものが出来上がります。

一般の我々は稲を収穫した藁で造るので先端部に穂が残っています。

藁の株元を貯蔵所で切り落とし、出来るだけ稲の袴を取り除いたものを作業場に持ち帰りますが、切り落とした茎や袴も必要で、これらもまとめて持ち帰ります。

特に超大型のしめ縄を作る場合には最も長い藁を選び、出来るだけ株元を短く切り揃える必要があります。

今年は遅くまで暖かい日が続いていましたが、雪が積もったり寒風が吹くととても手が冷たく、大変な作業です。