旅が好き・そして日々の時間で気の付く事を。

旅では人々の生きた来た跡を訪ねてみたい。
時間が出来たので、今までにしなかった事に手を出してみようと思う。

「ハニー句会」 2023年九月例会

2023-09-02 19:47:29 | お仲間たちと


門屋定
無花果や花咲かずとも実りある
夏球児話題絶えない甲子園
二百十日漁師農夫の嫌な月

二神重則
片陰の家並み揺らめく漁師町
風あれば会うて別れて蓮の水
待ち時間蝉に合わせて足拍子

玉乃井永
戸隠の星と見紛う蕎麦の花*
残業のはだけし襟に秋団扇*
万歩計鎮守の森に秋の蝉

長井知則
行合の空を指さす二人連れ
蝉知らす季節の変わりつくつくと
二日月星を切り裂き茜染

八木健
わが庭に貧貧貧と鳴く蝉よ
澄む水をたちまち汚し泥の足
秋刀魚よりさんまの方が庶民的

新井文子
八月やルソンに眠る知らぬ伯父
涼新た耳をすまして聞く葉音
秋暑し止まることなき室外機

吉川正紀子
この味は去年と同じ土手南瓜
星流れ私は恋を失くしたの
鳴き終えて土に帰るか油蝉




新しい「卯之町駅」

2023-08-27 10:02:13 | 
 先般、無人駅になりました。

この地出身の連れ合いは「特急が止まるのに」と
この駅の風物詩、風鈴と火鉢は?


西予市で「おやなきあと」の集まり

2023-08-27 09:50:45 | 日記
西予市で「おやなきあと」の集まりがあり当事者の関係者として参加しました。 主催者は「できるだけ前向きな当事者会」、通常は松山で開かれているが今回は初めて地方での開催。参加者約20名、ZOOM参加10名。

 会の前半は、当事者が自身の事を話す。自分の事を隠す傾向のある昨今、また人前で話すには勇気と決断が必要とされ、この試みは色々な意味で良いと思った。
 終わりも近く質疑応答の時間があり、今回のテーマ「親亡き後」に戻り「親に望む事は何か?」と質問した。
 一つはニーチェに倣い「なんじ為すべし」から「我欲す」の通り、当事者の希望を入れてほしい、何もかもレールを引かないでほしい。
 二つ目は、親には感謝しているそして親自身の幸せも考えてほしいとの事。私は声を出せない子も、その様に思っていると感じた。


 美談だ、親が聞いたら・・・、だが現状その様に言えない環境に恵まれない人達が居るのも事実。全ての家族に安心して生きて行ける環境を目指したい。

 「奇しくも」その日8月26日はフランス革命で「人権宣言」が成立した日。
「人は自由、かつ尊厳と権利において平等なものとして生まれた」と定めた。



「ハニー句会」 2023年八月例会

2023-08-05 20:22:40 | お仲間たちと
8月の連会を長井さんにお願いしました。

カッコウと鳴く鳥縞のシャツを着て    高尾田    
名古屋場所気合いだ気合の北勝富士 門屋
小次郎の真似してすすい夏燕 吉川
夏の野や足の迷いか覚束かな 二神
夏休み鞄で嘘寝通信簿 長井
血糖値今日も忘れて生ビール 新井
よさこいの怒涛のビート迫り来る 玉乃井

つくり滝なれど一途に落ちる水 高尾田
編み笠にうなじ際立つ阿波おどり 玉乃井
竹林葉波涼しき風を待つ 二神
義父母(ふぼ)介護手抜けず行けぬ墓参り長井
会話にも都会の匂い帰省の子 新井
雨上がり低空飛行の夏燕 門屋
鰻はやめて黒ニンニク夏土用 吉川

二ユース見て法螺貝の鳴る山開き 門屋
五月晴れ霊峰抑える大クレーン 二神
レトロ感あり海水浴という用語 高尾田
絵手紙に飾りし色や秋近し 長井
この汗は生きてる証拠滴れる 吉川
神木をがっちり掴む蝉の殻 新井
蚊の羽音対向車線のハイビーム 玉乃井



8月29日の愛媛新聞です。


久しぶりに大学のスチューデント体験

2023-07-30 20:40:47 | 日記
60歳代の放送大学以来久しぶりに大学でのスチューデント体験をしました。
昨年は松山大学のコミュニティーカレッジという哲学の講義でした。
色々と難しいことを考える人が居るのだと思った。

 今年は、ドイツ民話の世界「ハーメルンのねずみ取り」
ドイツの中世と人々生活から年の成り立ちなど、大変興味深い内容でした。
遍歴する芸能民の被差別民としての事。日本と同じだと思いながら聞いていました。
民話と伝説の違いなど、遠野物語と遠野拾遺集との違いなど興味深かった。

 社会学も
講義の一つに薬害エイズがあった。当時悪魔のように言われた血液学の教授がいた。
マスコミが騒いだ内容と実際の姿の異なったこと。目を擦りながら聞いた。
松本サリン事件の薬局のおいさんがサリンを合成したとかで犯人扱いして大騒ぎになったのとよく似ている。

この秋も松山大学の案内が来た、さて刺激的な時間を過ごしてみたいと思っている。



ビッグモーター事件で思うこと。

2023-07-27 12:17:17 | 日記
 もう50年も前に勤めていた会社の出来事、殆どの関係者がこの世を去り思い起こす事も無くなった。
全国組織の会社で、多くの県ごとに営業所があった。その会社はノルマ達成に厳しいところだった。
何時の頃からか、月末になると数字(売り上げ実績)が足らないとプレッシャーがキツくなった。

 営業の人間の多くはそのプレッシャーを免れるために月末の日に空売りの伝票を書いた。
当然、月間売り上げ推移グラフは月の半分くらいまで数字が上がらず月末数日で計画達成になる。
心では、本社の営業を統括する人がその売り上げの推移を見て異常だと感じて欲しいと思っていた。

 ある時本社から上司に対するアンケートが来た。この異常事態のことを書いて転勤願いを出した。
ところが何と、上司がそれを見て握りつぶした。会社も同僚も信じられなくなった。
会社はこの事態を是正するチャンスはあった。

 その後増々事態は深刻になり、値引き電票の保留や卸への組織ぐるみの横流しに発展した。
何故か上司が辞める事になる、同時に私の他の県への転勤が決まった。

転勤先の上司に、君の前任地の年間の売り上げが殆ど無いがどうしてかと聞かれた。
確かめるすべはないが転勤して行く人間の営業実績を操作し一部精算したのだろう。
会社の偉いさん達は、この事態を薄々知っていたのだろう。

 粉飾は何処にでも起こる。だが問題意識を持ってデータを見ていれば分かる。分かる人間が居ればの話だが。



「夫っと連句会」いままでとこれから 2023.7

2023-07-25 08:35:23 | お仲間たちと
早くも5巻目終了


先般、今までの四巻を識者に見てもらいました。
その方曰く、連句の会は女性が多く今回の殿方だけの四巻は話題が全然違うから新鮮だった。

難点のいくつか、
 同じ文字が散見されるのは残念。
 連歌-俳諧-連句と続く歴史があり歌うようにスムースな言葉が使用されるべき。
 句はカウントを正しくして、長句が五七五や短句が七七の定型になっていないのがありました。

また、特に七七にあるのですが、七を詳しく分けると三四と四三に別れます。
スムースなのは三四です。四三を使うのであれば次の語句が五か三四が欲しいところです。
都々逸では三四.四三.三四.五になっていて、民謡もこの調子が多いのです。
三味線伴奏で歌いやすいのでしょう
 信州信濃の 新蕎麦よりも わたしゃ貴方の 側が良い
 恋し恋しと 鳴く蝉よりも 鳴かぬ蛍が 身を焦がす 
歌謡では
 才太郎節・宮津節・江差追分などに見られます。面白いことです。
七の時はできるだけ三四で。

私が思うのは、どうしても前前句や前の句にひこずられてしまい、同じ様な場景になっています。打越の場景から全く離れる事が必要です。

次回はこの辺りに注目してやりましょう。


「夫っと連句会」第一回

2023-07-22 11:17:08 | 連句でコミュ力 UP
 愛媛俵口の実作会がきっかけで徳島県の東條さんと知り合うことが出来ました。
東條さんから癒やしの連句会の話を聞き、以前参加していた障がい者就労施設などでの活用が出来ないかと考えていました。

 その本で紹介されていた「十二調連句」は、先ずはゆるい。これだと思いました。
優れたそして優しい妻を持つ頼りない夫どもの会で連句初心者二人の「夫っと連句会」を始めて見ました。
連句に興味を持たれても難しいとかプライドがズタズタだとかで止める人が多い悩みがあり、先ずは面白いところを実感してもらうのが先で重要と思いました。

第一回は 6月始めにスタートし10日ほどで完了しました。
最初は力が入っていましたが・・・・・



理解の早いお二人によりスムースな運びとなりました。
楽しんでもらえたのかな?


「ハニー句会」 2023年七月例会

2023-07-04 15:47:42 | お仲間たちと
7月1日に例会を開催しました。


門屋定
辿り着き仁王が睨む梅雨晴れ間
杏熟れカラスも突つかず空(そら)とぼけ
壺に活け咲き揃ってる百合の花

二神重則
昼下がり目薬持てば時鳥
過ぎし日を石に映して春時雨
夏草に埋もれ蛸壺何叫ぶ

新井文子
境内の四ひら漂ふ花手水
遊び過ぎ今日は手抜きの冷奴
宿下駄の音を気遣ふ蛍狩

長井知則
噴水を浴びて奇声の子等は舞う
円虹(まるにじ)の帽子被りてデートする
乙女手に触れたが如く含羞草(おじきそう)

吉川正紀子
トンネルの緑を抜ける村のバス
どくだみの白い悪臭鼻もげる
水割りに夏の音聞くショットバー

高尾田山人
二葉では駄目なんですか桐一葉
青臭い記憶トマトの丸齧り
涼しいねシャツはだけての団扇風

玉乃井永
夏旱(なつひでり)校舎顔出すダムの底
ラーメンの後のコーヒー登山杖
雲の峰ベタ踏み坂の滑走路






楽しかった連句会

2023-06-05 09:53:58 | 連句でコミュ力 UP
 それは30年くらい前、宗匠美山さんを中心に市役所の退職者や教職員と私を含める様々な人達10名程度。場所はおでん屋の二階で適度なアルコールを入れながら、歌仙の用紙4~5枚が「ハイ次貴方」と回ってくる。巻き上がった1~2巻は次の週宗匠の面白おかしい解説を大笑いしながら聞く。あの楽しさは忘れられないが、何だったのだろう。
 今思えば、決まり事は少なく誰でも参加できる、宗匠の解説の折に少し連句の基本のような話も有ったが言わば連想ゲームのような内容だった。

 先日、松山市で全国区の連句大会があり、徳島県の東條さんの捌きの組に入りました。東條さんから連句をカウンセリングに利用している人達の話があり、60代からの10年間に障害福祉に関わっていたこともあり興味を覚え問い合わせをしました。東條さんから「癒やしの連句会」の紹介があり早速件の本を求めました。
まだ途中までしか読んでいませんが著者は精神科のドクターで診療に連句を利用している内容でした。その中の著者の勧めている十二調連句に心を引かれています。
十二調連句の概略
 十二句立でオモテウラなし。発句、脇、第三は連句古来のやり方で。
 付け合いは自由に面白く飛躍した変化展開をはかる。(連想ゲームかしりとりか)
 花はどんな花でもよい。月もどんな月でもよい。恋句ニ句を入れる(ここは人情の極み)。
 季の句が半分、無季の雑の句半分。人の情の句と場の句が半分づつ位。
 品詞や事等等多種類入れる。
など難しい決まり事は極力少ない方向。


 楽しかった連句の思い出もあり、いく人かの人に「一緒にやりませんか」と進めていたが。
難しいとか、プライドが傷つくとか言われて去って行く人が多い。何とかならないのかと思いつつ現在に至っている次第。

 芸術性を思うばかりに式目を重視したことが原因かと思ったりもするが、ある一定のレベルになると式目は作句の楽しみのワサビになるとか。ナルホドそれもある。
今でも、ダメな句はそれなりに理由が分かるが良い句は何故良いのかが5年間やっているがよく分からない。その善し悪しの判断基準が分からないから難しいとか面白くないとかになるのではなかろうか。また、善意の添削においても己のアイデンティティーが拒否されたと感じることもあり難しいところだ。作者の意図を汲んだ添削が出来ればと思うが今の実力では難しい。
ダメだという事から始まる減点法が課題かな。先ずは「ここが良いですね」なんて始まり方をすると新しい人も続けられそうです。


そこで
「いいね!」の多いポジティブ連句を始めたい。と、思っています。
本にある十二調連句が近道かと思い仲間を集めて始めて見たい。
先ずは、本の後半を読みましょう。実際に使った例があるかもです。



「ハニー句会」 2023年六月例会

2023-06-03 13:34:46 | お仲間たちと


玉乃井 永
梅雨晴れ間連敗止めるタイムリー
甘い香(か)の天に至るや花蜜柑
花菖蒲雨の雫のおめかしし

新井文子
母の日や糠床に塩一握り
薬酒にと夫が摘んでる蛇苺
シーツ干し心も洗う梅雨晴間

門屋定
根切り虫情け無用の駆除をする
葉桜や吉野も八重も人寂し
短(みじか)夜(よ)や日の出が早い五時五分

長井知則
残る実や夏柑花に老い語り
十薬の八重の白花威張りたり
蛍(ホウタル)の源平乱舞争わず

高尾田山人
落ち着きがない虫の代表天道虫
絵には描けない風鈴のかたちかな
風死はて懲罰のごと待たされる

二神重則
糸の雨音無く香る花レモン
今日の日をもちょっと長く夕雲雀
蛍見や只銀色の四日月

吉川正紀子
蓮華咲き誇る耕作放置され
ルージュ出番マスク引退に
菖蒲いける背筋真っ直ぐに

愛媛新聞に掲載されました。6月17日


新聞社に掲載をお願いするに当たり、句会の折りの作品そのものでなくて添削を受けたり、句会の折の感想を入れて手直しした句があります。ご注目点かも。


二神系譜研究会 定期総会を開きました。

2023-05-21 20:18:55 | 二神系譜研究会の事 2023年5月~
6月で営業を止める、南堀端の第一ホテルで開催しました。
このホテルの大広間は松山城がよく見える処でした。残念なことです。


2000年に第Ⅰ回の会を開催以来23年目で24回目になります。
コロナ禍で郵便での総会が続きましたが、今年久しぶりの集まりになりました。その間に主立った人達に亡くなる方や病気などあり、役員や事務局も変更になりました。時の移りも諸行無常と戦いながら、活動の増大をはかりたいと思うところです。

2023年度の計画では25周年に向けて、最近出来ていないイベントなどを計画したいと思います。

---------年度の計画-------------------



神奈川大学日本常民文化研究所 ミュージアム「二神家・二神島の歴史・民俗研究」展示コーナー等を見学します。

2023-05-09 10:06:58 | 二神系譜研究会の事 2023年5月~
常民研「二神コーナー」見学ツアーのご案内のチラシ


関心のある方達で一緒に行きましょう。とツアーの計画を立てました。
チラシです。興味のある方参加されたい方はご連絡をください。

二神島と二神家の人々の歴史や民俗を調べる二神系譜研究会のこれからの出来事を開設しました。

2023-05-09 10:00:03 | 二神系譜研究会の事 2023年5月~
二神系譜研究会は1999年に準備会を経て設立されました。
詳しくは同会のホームページ 二神系譜研究会 (rootsfutagam.org) に掲載されています。
ここではニュース性のある出来事2023年5月以降のを記載する予定です。



「ハニー句会」 2023年五月例会

2023-05-06 13:13:29 | お仲間たちと


門屋定。
鍬入れて蚯蚓暴れて何処へやら
見納めのさくらと言えば八重桜
卯の花や今日も眺める老夫婦

高尾田山人
連休に雨を降らせる気象台
子が親に小言言ふなり子どもの日
柏餅昔の甘味はこんなもの

玉乃井 永*
緑さす色と光のシンフォニー
青葉潮(あおばじお)竜馬と並び懐手(ふところで)
袋掛美味しくなれと吾子の声

二神重則
鶯や鳩の伴奏黄昏れて
足跡は親しいらしい花筵(むしろ)
納骨の式に加えよホーホケキョ

長井知則
閏住(うるすみ)の卯浪(うなみ)に浮かぶ島の山
想い出の小さき捻じれや文字摺草
古女房古茶に負けぬ味を出せ

吉川正紀子
黄砂を含む風とも知らず鯉のぼり
糸切れの凧尻尾フリフリ宇宙へと
次世代に追い立てられて夏落ち葉


新井文子
夫静か眠気覚ましに新茶出し
回廊にかかる新緑御籤ひく
巣立ちして旅の支度や夏燕


5月21日の新聞に掲載されました。
今回は「ハニー句会」になっていました。有難いことです。