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韓国に戦術的に完璧に嵌められた日本【E-1東アジア選手権】

■ E-1東アジア選手権決勝 日本vs.韓国
   日本(1-4)韓国
・前半 3分 小林悠(日本)
・前半13分 キム・シヌク(韓国)
・前半23分 チョン・ウヨン(韓国)
・前半35分 キム・シヌク(韓国)
・後半24分 ヨム・ギフン(韓国)


■ 韓国に戦術的に完璧に嵌められた日本

EAFF E-1サッカー選手権(東アジア選手権)
前日、なでしこジャパンは0-2で北朝鮮に敗退。
そして、男子も韓国相手に、1-4と惨敗を喫した。

今大会、ハリルホジッチ監督としたらロシアW杯に向けた国内組のメンバー選考の意味合いしかなかったのだろう。
ただ、そういう要素を差し引いても、個人的には戦術的に面白かった。
その理由は「日本が、韓国に戦術的に完璧に嵌められた」試合だったからである。
代表レベルでこれほど戦術的に嵌められて負けるというのはなかなかない。
では、日本代表は、どのように韓国代表に嵌められたのかを解説してみる。

日本は「4-1-4-1」(4-3-3系)、韓国は「4-4-2」

フォーメーション的には、中盤の枚数で日本が優位なのだが…。

あわせて読みたい - セカンドトップとトップ下は違う
「4-2-3-1とはどういうフォーメーションか」が体系的に分かるはずです。

◆ 韓国のプレッシング
1.DFとMFの守備ブロックを形成する
2.日本のDFラインに対して、韓国の2トップと両SHがプレスを掛ける
3.日本のSHには韓国のSBがプレスを掛ける
4.日本に遅攻させて守備ブロックを形成する「時間作り」の徹底

細かい戦術的な動きはもっとあったが、大きく分けるとこのような戦術と捉えて良い。
あとは、局面、状況的にプレスの位置が違ったり強弱ををつけたりと。


日本のDFラインからのビルドアップが出来ない状態に嵌めて、DFラインとボランチを含めた中盤を下げさせる。
日本の中盤の真ん中(今野、井手口、倉田)は、守勢に回ってしまい機能不全に陥った。
韓国のCB2人は、1トップのFW小林だけを見ておけばよい。

中盤の数的優位が、なぜか消えている日本

結果、日本のDFラインは下がり、FWとの距離が広がる。
中盤はコンパクトさを失う。
韓国に広大なスペースを献上し、二の矢三の矢と波状攻撃を食らう。
日本は、完全にDFラインからFW(小林)へのパスの供給元を分断させれてしまっていた。
(だから、苦し紛れのロングキックが多かったのである)


韓国が、実践した基本的なプレッシングの概念

◆韓国の攻撃は単純なトリック
改めて試合を見たら、この守備のスタート地点は、韓国のある攻撃にあった。

日本のDFラインは常に誰かマークする状態。

韓国は長身のFWキム・シヌクにめがけてロングボールを放り込むというのが、攻撃時のメインの戦術であった。
そして、日本陣内に殺到してセカンドボールを奪うという戦術が第2である。

必然的に、日本のラインは下がり、前線とDFラインは間延びする。
日本は攻撃に転じる際の起点が下がる。単純なトラップ(罠)である。

それにまんまと嵌ってしまった日本代表(国内組)は、
結局、得点力不足と共に長らく言われて来た「ロングボールの放り込みが弱点」を突き付けられた試合だった。

韓国のFWと日本のDFが競り合った後に、ボールの位置が日本陣内である…。
つまり、この位置から前述のプレッシングを韓国は開始すればよい。

こんなシンプルな崩しも随所で…。



高校サッカーでよくやる「ワン・ツー」の基本的なサイド崩し

解説が「そんな難しい戦術をしていない」みたいなことを言っていたが、その通りだと思った。
ただ、基本的なプレー、チーム内のルールがしっかりと守られて実践されていた。
非常に戦術的にオーガナイズされているという印象を私は、受けた。

■「考えて走れ」とうるさく言っていた、元日本代表監督イビチャ・オシム

◆ ボール狩りを90分間やれるマシーンのような選手
そして、もう一つ今回の日本代表には、ある別の弱点が内在している。
それは、歴代の日本代表は、中盤には司令塔的な選手がいた。
攻撃性、テクニック、試合の読みが突出したタイプの選手である。
ザックJAPANの時は、遠藤がそれを担っていた。
よく遠藤がいるいないで、中盤のパス回し、展開が明らかに変わることがあった。

ハリルJAPANにはポスト遠藤となるべき選手がいない。
それにより、自分たちの守備から攻撃のリズムを作ることが出来なかった。
(個人的には、柴崎がもっと成長してくれればだが…。)
JFA西野技術委員長、韓国戦の敗因と不足部分を分析「戦況を変えられる選手が必要」

そもそもハリルホジッチ監督のサッカーは、そういうスタイルではない。
高い位置から連動したプレスを仕掛け、奪ったらすぐに攻撃に転じるスタイルである。
こういうスタイルでは、司令塔タイプは、必要ではなくなる。
球際での厳しさ「デュエル」が最も必要であり、
無尽蔵の運動量で献身的に走る続ける選手が重宝される。

極論を言えば、ハリルJAPANの戦術の生命線は、ボール狩りを90分間やれるマシーンのような選手なのである。


韓国のDHがビルドアップする形

8月のW杯アジア最終予選(ホームゲーム)
オーストラリア相手に、ハリルホジッチ監督は、前ではなく後ろ目に守備ブロックを設定しコンパクトなラインを形成し「ボール狩り」を行わせた。
そして、奪って速攻に転じる。徐々に、自分たちのやりたいサッカーが出来なくなったオーストラリア。
そこで、日本が得点する。まさに、日本がやりたかったサッカーを完全に韓国にやられてしまったという好例である。

昨夜の試合、選手たちも自分たちで考えて打開策を模索していたようだが、
今回のメンバーの中に、その策を出せる選手がいなかったのは悲しい話である。
「考えて走って」いないからである。

今回の日本代表は、自分たちが韓国の戦術に嵌っていることに気づいていたかどうかは分からないが、少なくとも「プレスが決まらない」、「攻撃に転じることが出来ない」というもどかしさの中で、同点にされた前半13分以降、約75分間戦い続けていたのだろう。
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ハリルホジッチ監督から、ハーフタイムに具体的な指示があったように思えなかったからである。
もし、これほど分かり易い試合での問題に対して、プラン通りに行かなかった時に、具体的な改善策を出せないレベルの監督なら即解任すべきである。

◆ハリルホジッチ監督、本当の意図
そもそも、W杯出場を決めた時点で、残りの時間は、選手選考に当てようと考えているのではないか。
例えば、ブラジル、ベルギーとの欧州遠征の時からその予兆があった。
対戦相手のキープレーヤーや全体的に試合運びの指示などはあっただろうが、具体的かつ緻密な戦術を用意しておいたようには見えなかった。
だいたいにして「岡崎、香川、本田」を外して、別の顔のチームで試合に臨んだ。
ちょっとした野心があれば、「いっちょ一泡吹かせよう」的にやるものであるが、やっていることと言っていることと言えば、「デュエル」しかない。会見でもレベルは違った、後半だけ見れば日本が勝っていたなどととんちんかんな応答である。

もう一つ、W杯本大会の対策に頭が行っているじゃないかとも思う。もし、そうであれば、正しい判断である。
別にこの試合を勝とうが負けようが、本大会の結果などに優位になることはない。むしろ、良い試合をしたら無駄な警戒心を相手チームに持たせてしまう。とにかく、昨夜の試合での最大の心配「具体的な改善策を出せないレベルの監督なんじゃないか」が杞憂に終わってくれれば良いのだが。
ハリル「韓国が日本を大きく上回った」E-1選手権 韓国戦後の会見

まとめ
・長らく言われ続けてきた、ロングボールの放り込みが苦手という課題
・韓国に戦術的に嵌められているのに、後半、具体的な策を出せなかったハリルホジッチ監督
・プラン通りに行かなかった時に、具体的な改善策を出せないレベルの監督なら即解任すべき
・自分たちで考えて、プレスが決まらない状況を打開出来なかったJリーガーたち
・そもそもハリルホジッチ監督は、勝負よりも選考に頭が行っているのではないか説
・むしろ、W杯の試合の対策に頭が行っているんじゃないか説

最後に、今回大会で国内組選考会の成果はいくつかあった。

伊藤純也は、ポテンシャルを感じた。ちょっと軽さは否めないが、久保よりはマシぽい。
GKの中村航輔も経験値を差し引けば、川島永嗣の次でも良いレベルだった。
小林悠は、足が早いだけでテクニックない浅野より上の位置につけたと思う。
井手口は、求められるプレーが一つ上に上がったというのを自覚して欲しいと思った。
その他は、みなさん、それぞれの好みで違うでしょうけど。

W杯メンバー23人の内、17~18人は決まった感がある。もちろん、この中には、「岡崎、香川、本田」は入っている。(序列は別にして)

3月に国際Aマッチデーがあるので、国内か海外で試合をやる模様です。
ここに選ばれたメンバーがほぼW杯メンバーに決定すると思うので、ハリルホジッチ監督には、ちょっと真剣に試合に臨んでもらいたいものである。

【U20】森保日本、3月パラグアイ遠征
これにA代表もお伴させてもらっても良いじゃないだろうか。
世代間交流もできるだろうし、東京五輪やその先を見据えたら、アンダー世代にとっても勉強になることがたくさんあるだろうし。

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