魯生のパクパク

占いという もう一つの眼

優秀人材

2012年11月03日 | 日記・エッセイ・コラム

自分で料理をすると、たいていは美味い。自分の好みでつくるから当然だが、中には、勘が悪くて、どうにも理想通りにできない人もいる。
それでも、自分でつくった料理が食べられないことは、滅多にない。
仮に、ひどいものができても、責任意識で最後まで食べられる。

自作の料理は、自分が考え得る最高のことをしているのだから、納得できるし、自惚れの気持ちも働く。「やった、星三つだ

うまくできたと思うと、他の人にも「この感動を味わって貰いたい」
近所にお裾分けしたり、知己を呼んで料理を振る舞う。
しかし、誰でも、何時でも料理が上手いわけでは無い。落語の「寝床」ではないが、実は、ありがた迷惑だったりする。

まして、趣味のメニューなど、「普通」の人は金を出してまで食べたいとは思わない。

日本企業は「ものづくり」と称して、これをやって来た。
確かに、世界に物が無い時なら、腹に入れば何でも美味い。しかし、調理器具も材料も揃って、物の溢れる世界になると、自分が本当に欲しい物しか食べたくない。
つまり状況が変わったのだ。

昔、人気の新聞四コマ漫画「フクちゃん」に、町内での潮干狩りの話があった。
・・・・・・・・・・
フクちゃんが「こんな小さな貝を見つけた」と、自慢すると、仲間の子供達で、「もっと小さいの見つけた」と、競争になった。
やがて、「潮が満ちるから帰るぞー」と声が掛かって、大人達が貝で一杯のフクロを担いで引き上げる姿を、フクちゃん達、子供はボー然と見ていた。

ガラパゴスと言われる日本のデジタル競争は、フクちゃん達のように、目的を忘れた競争ばかりをしてきた。
そして、韓国や台湾、中国の「貝」のフクロを、ボー然と見ている。

シャープ、ソニー、パナソニック・・・空前の赤字、株価の暴落
惨憺たる状況だ。
世界を制覇した企業には、優秀な人材が溢れている・・・はずだ。
しかし、こうなっている。

ものごとは、「極まれば転ずる」
頂点に達すると、「その先」に登ろうとする人間ではなく、「そこ」に登ろうとする人間しか集まらなくなる。
そして、「そこ」にちょうど良い「優秀」な人間とは、型で抜いたように「美しく」「カッコ良い」、つまり、「角の無い」人間になる。

ゆとり教育を馬鹿にする、偏差値教育こそが、「優秀」な人材を育ててきた。いま、日本中が、非の打ち所の無い、優秀な人材で溢れている。

オッペケペ、オッペケペ
オッペケ、ペッポウ、ペッ、ポッ、ポー
日の丸企業は優秀だ、技術屋魂、ものづくり
技術はあるが、智恵が無い。智恵はあっても、度胸が無い。
ハア、オッペケペ、オッペケペ
オッペケ、ペッポウ、ペッ、ポッ、ポー
度胸があっても、客を見ず。マーケティングは蚊帳の外。
市場わかれど亀歩き。スピード出すなら、責任論
猫の鈴見てにらみ合い
はい、そこまーでーよー

しかし、お楽しみはこれからだ
今の惨状は、土星が天秤座にいた間の結果だ。
世界がどうであろうと、日本は、また30年の上昇に向かう。
今の働き盛りが引退するまでに、次の世代が現れてくる。
バブル崩壊後に辛酸をなめ、鍛えられた世代だ。

企業は企業内でビジネスを手がけるより、ベンチャー投資に力を入れた方が、日本のため、若者のため、延いては自社のためではなかろうか。


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