魯生のパクパク

占いという もう一つの眼

苦労マグロ

2010年03月15日 | 日記・エッセイ・コラム

何でも日本の後追いをして日本のお株を奪うことで成長してきた韓国が、今度は韓国料理を世界の料理にするんだとガンバっている。
それはそれで結構なことだ。かなり見当違いだと思うが、ガンバレ!

日本料理はいつの間にかグローバル化してしまった。
一昔前は、「日本人は魚を生で食べるんだろう!?」と、野蛮人扱いされたが、今では競って「日本料理」鮨を食べている。

ここに至る経過は色々あるが、日本人にとって、少しも嬉しいことではない。競って食べる成金のために、日本にマグロが入りにくくなり始めていた矢先、やはり心配していたことが始まった。

日本にとって本当は迷惑な人気だが、「目立ち過ぎ」が気にくわない連中の目に止まり、「負けてなるものか」と思う韓国のような国もあれば、ブームを見て気をもむ「良識」国家が、「見識」ぶってマッタを掛けた。

「クジラ、イルカの次はマグロかよ!」日本人にとってはもう、日本バッシングとしか考えられない。

しかし、これはバッシングと考えない方が良い。
世相史観的には、鮨ブーム自体、魚座時代の現象であり、「極まれば転ずる」の反動現象が出ているに過ぎない。
日本料理ブームも、日本料理というより、「鮨ブーム」が本体と考えれば説明が付く。

目立つモノには、良いこと悪いこと、いろんな評判が立つ。
生魚を食べるという「嫌悪感」が、意外な実態を知って「好感」に変わる時、激しい興奮が起きる。いわゆる「イッて」しまって行きすぎた。
そして、鮨ブームの異常興奮に、「良識派」が顔をしかめているのだ。

こういう場合は逆らわず、とりあえずハイハイと聞いておき、鮨ブームが収まってから、もう一度、科学資料を出して再考に掛ければいい。クジラよりは根が浅い。
土星が来て意固地になっている日本では、「ここで受け入れたら、次々と禁止案が出てくる」絶対に受け入れるわけにはいかない、のムードで一杯だが、ここで逆らえば傷口は広がる。条件付賛成が賢明だ。

世界のクロマグロの80%を食べると言われる日本人でも、元々、鮨ネタはマグロが中心というわけではなかった。冷凍と遠洋漁業が盛んになってからだ。どんなネタでも、美味しく食べるようにするのが鮨職人であり、それを美味しいと楽しめるのが、海洋国の日本人だ。

面白いことに数の子は、高騰して一時、馴染みが薄くなったせいか、若い人はあまり食べなくなったようだ。
食習慣とはそんなものだが、クセのないマグロはそうはならないだろうから、畜養や養殖を広げればいいだろう。ただ、飼料の問題は心配だ。


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