魯生のパクパク

占いという もう一つの眼

フリーズ

2020年06月30日 | 兄弟関係
「動くな(freeze)!」と言われた非常事態宣言で、鬱になったり、夫婦喧嘩したりした話をよく聞く。
聞いたのは長子や一人っ子ではなく、みな弟妹だったが、これは、偶然ではないだろう。
長子は、独善的だから、他人とのコミュニケーションが無くても困らないし、出たい時には勝手に出かけ、鬱になるほど真面目に守らない。

しかし弟妹は、親兄姉の顔色を見て育つから、指示に従うものと思っているし、隔絶され他人の顔色が見えなくなると、リアクションに困り、気持ちのやり場がなくなる。
弟妹は、他人とのやりとりや連帯感が確認できないと不安になる。仲間を作りたがったり、同窓会を好んだり、サロンやたまり場に集まりたがるのは、基本的に弟妹だ。

宇宙旅行で、長期の孤独に耐えることが問題になるが、これには長子が向いている。少数なら一人っ子も良いが、多人数の協調という点では、弟妹と育った長子の方が向いている。また想定外の事態に、独りで立ち向かう心構えがあるのも長子だ。

弟妹は、既存の知識や方法論を必要とし、何か始めるにも、他人の反応を判断材料にする。行動の指針は、他人の納得だから、「みんなもそうしている」が重要で、それが正しいことになる。何であれ、みながそうしていることが正しいことだから、少数意見には耳を貸さない。正しいかどうかも考えない。また、途中で自己判断によって考えを改める長子に不信感を持ち、同じ意見を持ち続ける人の方を信頼する。
したがって、弟妹の集団の中では、自分の判断で主張する長子は、変わり者や、困り者として排斥される。

イジメや、差別は、世間一般の原理が、弟妹型で出来上がっていることを表しており、自分で考えず、固定概念や慣習、「空気」に従って動くことで起こる。
しかし、ほとんどの長子は、常識よりも自分の判断を優先し、空気を読まず、しきたり事に熱心ではないので、煙たがられたり、イジメの対象になったりする。ただ、長子はそんな状況でも打開力を持っているが、弟妹は自分では打開できない。何らかの先人の教え、方法論、助言者、保護者、リーダーを必要とする。

閉鎖空間の秩序
出歩けない時、一人や夫婦で平常心を失うのは、長子的要素が無い場合で、夫婦の、いずれかが長子であれば問題ないが、両者とも末っ子だったりすると、コントロールできなくなる。
日常でも、末っ子同士の夫婦には、第三者の絡みが無ければ続かない。第三者として医者や弁護士などの専門家、あるいは宗教関係者などの場合も少なくない。
長子の場合、相談相手を必要としないし、専門家もあまり信用しない。
よく弟妹が、長子の相談に乗ってやっていると思っていることがあるが、実はその存在を必要としているのは本人であって、弟妹は、映画「シックスセンス」の主人公のように、そのこと自体にも気づかない。