魯生のパクパク

占いという もう一つの眼

天下分目

2020年05月05日 | 日記・エッセイ・コラム
中国は面白い国だ。シンプル・イズ・ベストを体現している。
言うこと為すこと、実に単純明快でわかりやすい。以前は米ソに対して「覇権主義だ!」と罵りまくっていたが、今は、「冷戦思考だ!」を枕詞に、気に入らない国を罵る。
中国が「覇権主義」を持ち出す時、まさにそれが自身の思考方法の本音であり、「冷戦思考」を持ち出す時、これまた、自らが目標とする「米中冷戦」だ。
本音は世界制覇だが、アメリカの存在が大きいので、先ずは米中対等の冷戦に持ち込み、世界の半分の覇権を目指そうと割り切っている。
極めて現実的な目的意識と、本音を隠せない「語るに落ちる」単細胞こそが、中国流だ。

中国は、プロセスを無視し、結果のみを重視する単純思考だが、極めて強力な現実戦略であり、決してバカにできない。日本には絶対にマネできない生き方だ。
今回のコロナ戦争にしても、最初の失敗は無かったことにし、「ウイルス勝利」、「善徳中国」、「世界覇権奪取」を目標にして、徹底的に「突撃」をしている。
形振り構わぬ中国は、WHOなどの国際機関を利用するためには、裏金を惜しみなく投入し、弱小国には、おだて、脅し。少しでも油断している国は、勝手に味方に仕上げる。そうして得た様々な力を、最前列の敵(米国)に集中的にぶつける。徹底的な「戦争戦術」だ。

関ヶ原
今、米中は経済覇権の「コロナヶ原」の戦場にいる。「自由主義」の大義を掲げる西軍の総大将・米国三成と、覇権を奪おうとする東軍の総大将・中国家康だ。
状況は一見、明らかに西軍に歩があるが、どちらに付くのか、怪しげな勢力が周りを取り囲んでいる。米国三成が当てにしている欧州秀秋は、中国家康の根回しにはっきりした態度がとれない。背後で中国家康に加勢しているはずの露国政宗も本音がわからない。
西側の日本景勝は、中国家康と露国政宗の牽制で動くに動けない。西側にいるが心は東軍の韓国広家・・・
「コロナヶ原」の合戦、誰が裏切るかがこの先の世界を決める。勝者になるには、先ず露国政宗に、中国家康を裏切らせることだろうが、日本景勝は露国政宗と和議を結べない。米国三成は筋道論ばかりで度量に欠ける。最後まで頼りになるのは、英国刑部だけかもしれない。