魯生のパクパク

占いという もう一つの眼

時が無い

2019年10月13日 | 日記・エッセイ・コラム

明らかな温暖化で、日本の亜熱帯化が進み、まるで日本列島が南に動いているようだ。
台風15号の千葉の大停電を見て、これはもう、少なくとも太平洋岸は、沖縄様式の生活が基準になるのではないかと思った。
しかし、これまで、いつも台風に晒されている沖縄は、どんな生活様式で対応しているんだろうと不思議に思いながらも、真剣に調べることはなかった。

今回、超弩級の19号が、再び関東に接近するのを前に、NHKで沖縄の家庭の対策を紹介していた。氷を冷凍庫に入れて置いて、停電になったら冷蔵庫に移して戸を開けないなど、ほんの少しだったが、なるほどの知恵がある。
これから太平洋岸は、家屋、インフラ、生活の仕方に至るまで、沖縄方式を見習わなければならない。
家は鉄骨やコンクリートに補助金を出し、入母屋の瓦屋根に代わる新形式が必要だ。都市計画も南国を前提にやり直しだ。
集合住宅を工夫するなど至る所に避難所を設け、一級河川はもっと掘り下げる必要があるのではないか。
もしかしたら、別ルートでも水無川を作っておき、スポーツ競技場や家庭菜園、あるいはコミューター飛行場として使用する、そして、非常時には流れを分ける。それと共に、生活文化全体を改めていく。

とにかく、これまでの常識が通用しなくなっているのは、気候だけではない。
技術革新により、価値観など、世界情勢が大きく変わる中、過去を前提に「改革」を目指していたのでは、時と財を失う。結局は全く新しい姿をイメージして、現存のものと置き換える「革新」のつもりにならなければ、全てが首都高速のように、抜き差しならない事になってしまう。
そして、大衆は「革新」を嫌う。みんなを喜ばす政治家では、日本を救えない。時間は残っていない。