魯生のパクパク

占いという もう一つの眼

米朝決裂 1

2019年03月04日 | 日記・エッセイ・コラム

米朝交渉決裂で、色々と面白いことが見えた。
先ず、驚いたのは、朝鮮民族の底の浅さだ。いくら何でも、ここまでナイーブとは思わなかった。
トランプの戯れ言の世辞や、メディアの煽り立てを真に受けて、トランプが簡単に屈すると信じ込んだらしい。

北は拉致被害者の偽遺骨が通用すると考えるマインドで、金正恩が「勝負」に出て、あっさり拒否された。
韓国は、すっかり南北統合ムードで、「もう、日本なんか屁でも無い!」と、やりたい放題の日本貶しで、「お前の母ちゃんデベソ!お尻ペンペン!」とばかり、子どものような悪態を続けていたが、交渉が決裂した途端、爆発を心待ちにしていた反日の三・一節は、線香花火が落ちたような大統領演説になった。
現実を見据えた、二枚腰三枚腰の大人の外交など、どこにも無い、底抜けのお人好しで、甘えの思考だ。その上、失敗の原因は日本の「陰謀」だと、今度は日本の力量をなぜか過剰評価して、八つ当たりを始めた。

こうしてみると、韓国の反日言動は、単純な感情の積み重ねに過ぎず、日本人が腹を立てるような「魂胆」や「策略」など、微塵も無いことが解る。
街頭インタビューで怒っている日本人も、全く怒る必要などない。怒るより、笑ってあげる方がマナーというものだろう。
しかし、こんなお笑い外交でありながら、朝鮮民族は延々と命脈を保ってきた。強さや賢さだけが生きる術ではないという事だ。悩んでいるより、無鉄砲な突撃の方が弾に当たらない。一生懸命勉強したエリートより、お笑い芸人の方が女も金も手に入れる。
世界も世の中も、適材適所、それぞれの居場所がある。

怪我の功名
良識層を自負するエリート、ジャーナリストなどは、トランプがバカな取引をするに違いないと恐れていたが、トランプはビジネスマンとして、それなりのセンスを持っていた。
現代社会が築き上げてきた、良識や正攻法が通用しない古代ゾンビを相手にする時には、流儀の違う手法も、頭ごなしに否定するものでもないと、知識人は気づくべきだ。

冷戦ソ連の残影から、決してロシアを容認しようとしないアメリカは、トランプにアレルギー反応を起こした、いわゆる良識層がトランプをロシアと結びつけることで、何が何でも排斥しようとしている。これは、韓国の慰安婦問題と変わらないヒステリーだ。自分を疑ってみることができない「弱さ」でもある。
頑固に主張しつつも、「自分が間違っていたかも知れない」と思える人は、「強い」人であり、一方で、他人に言われて簡単に改める人は「弱い」人だ。
つまり、自分自身で考え、自分自身で改める「自我」を持つ人は強い人であり、情報や知識や教条を信じ込む人は「優秀」ではあるが、強い人とは言えない。
教育システムで築かれた現代は、エリート良識層に、こういう「浅い」人が多い。

今、西欧社会が対峙している古代ゾンビ国は、力と謀略を駆使して生き残った人間が支配している国だ。「常識コンテスト」大会のような「選挙」で人気した、良識人間が対決できるような相手ではない。
中国をのさばらせ、北の核を放置してきたのは、動物園の飼育係のような「選良」であり、結局、何も手がつけられなかった。野生の手負い熊には、妖しげでもトランプのようなたたき上げの猟師のほうが役に立つ。飼育係は生かすのが仕事で、猟師は殺すのが仕事だ。