魯生のパクパク

占いという もう一つの眼

押し付け

2015年11月11日 | 日記・エッセイ・コラム

京都の小学生が大麻を吸ったと話して、17歳の兄が逮捕された。こんなことを言うと叱られるかも知れないが、可哀相なような、可笑しいような・・・

元々は、小学生がタバコを持っていたことから、始まったことで、小学生がタバコ吸うと言えば、フランス映画「ボタン戦争」では、悪童がタバコを吸っているシーンがあったが、あれを思い出すと笑ってしまう。
立前主義の日本では、シーンの撮影そのものが許可されないのではなかろうか。

子供がタバコを吸ってはいけない理由は、成長の害になるからと言われているが、以前は、コーヒーもそうだったはずなのに、近頃は、健康に有益とまで言われている。
タバコの害は、大人にもあるというのが現代の定説だ。しかし、未だに国は許可をして、税源にしている。

日本では、昔は酒やタバコに寛容で、逆に、麻薬には感心さえなかった。米軍が日本に来て、どこにでも大麻が生えているのに驚き、慌てて規制させた。泥棒の目には無人販売が理解できないように、自分に悪意のある人には、無垢の行為も悪事に見える。
日本で大麻が「とんでもないこと」になったのは、米軍が来てからのことだ。

そのアメリカでは、タバコや酒にはうるさい反面、禁酒法の反省からか、大麻を合法化する動きもある。酒を絶対に許さないイスラムでは、アヘンや大麻には無頓着だ。
化学薬物の覚醒剤こそ徹底的に止めさせるべきだと思うが、ヒロポンなど戦前の日本軍を中心に積極的に薦めていた歴史もある。

酒、タバコ、大麻、アヘン・・・どれも、何が嬉しいのかと思うのだが、これが好きで堪らない人は少なくない。
酒が良くて、大麻がダメな理由は理解できない。大麻がダメなら酒もダメだと思うし、酒が良いなら大麻も好きにさせれば良いと思う。
酒を否定すれば、擁護派の人は飲み方の問題と言うだろう。ならば大麻も同じ事だ。
世の中では、アルコール依存症が大変だと言いながら、酒の売り上げが落ちて大変だと言っている。良い悪いの基準は、実にいい加減で、勝手なものだ。

子供がタバコや大麻を吸うのは、大人のまねをしているのであり、こんなことで、子供を逮捕や補導して、犯罪や不良の、矯正対象にしてしまっては、決して良い結果をもたらさない。大人社会こそが、自らを省みるべきだろう。

日本人の大麻忌避意識は、戦後、米軍に植え付けられたもので、憲法を押しつけられたという人は、まず、大麻の是非から考えてみてはどうだろう。

入口出口」、「煙に巻かれる