魯生のパクパク

占いという もう一つの眼

地域作り

2010年06月19日 | 日記・エッセイ・コラム

No.935

ファミレスの後ろの席で、30代の女友達同士が話している。
近所か、子供を通しての友達らしい。
テキパキした方が、旦那の不満をまくし立て、別居しようと思っていると言っている。
聞き役の方は、何を聞いても同調して、一緒になって怒っているが、反論はしない。隙を見ては、自分の方の話を挟む。

話が盛り上がっているわりには、結局、どちらも、相手の話を聞く気はない。自分の言いたいことだけ、双方勝手に喋っている。
テキパキ姐さんは、旦那への不満は何も解決しないまま、半分憂さを晴らし、半分自分の考えが正当化されたよう気になる。
聞き役さんは、
「せっかく友達になったんやから、これからも会おうな」
と、相手がいなくなることだけ心配している。

女性の会話は、会話することに意味があるので、問題解決は欲していないと言われるが、こんな調子の会話が当たり前になっているから、離婚が増えるのかも知れない。

世代が分断化し、家族以外の世代間の対話の場が無くなっている。
タテ型の秩序があった時代は、悩みを年上の人に相談したり、お節介なおばちゃんが、頼まれもしないのに、話を聞きつけて説教しに来たものだが、個人主義の現代では、互いにそういうことは遠慮する。

離婚とかの話になると、家族は子供の味方で、娘には
「離婚して、子供を連れて帰ってきなさい」が、圧倒的に多い。
しかし、最近でも、古風が残る九州から、関西に嫁に来た人が、父親から、「一度、嫁したら二度と帰ってくるな」と、言い渡されていたために、自殺したケースがあったので、それよりは良いかもしれない。

近年の、結婚、離婚の問題は、社会環境の変化と意識変化とのギャップがあるためで、本当に、「逆さまから考える」ような婚姻制度の変革が必要になっている。

婚姻制度の問題はさておき、
子供集団の再構築が必要なように、世代間の交流も必要になっている。
地域コミュニティー復活のための、祭りの復活も良いのだが、
慣習や価値観が失われている中で、昔のままの形を復活させても、結局は続かないと思う。

むしろ、防犯や防災を軸にした、地域作りそのものから始める方が、世代間の密度が上がるかも知れない。

国家と個人の関係で、個人主義が保証されてきたが、国家が当てにならない時代には、やはり、個々や地域の結びつきが重要になる。
原点の牡羊座の今は、また、そういう時代なのかもしれない。