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【スウェーデン映画祭2015】『同窓会/アンナの場合』 (2013) / スウェーデン

2015-09-25 | 洋画(た行)


原題: Återträffen
英題: The Reunion
監督: Anna Odell(アンナ・オデル)
出演: Anna Odell(アンナ・オデル),Anders Berg,David Nordström,Erik Ehn,Fredrik Meyer

【スウェーデン映画祭2015】『同窓会/アンナの場合』  ページはこちら。



ほんとに、ほんっとーーーに、この1年忙しすぎて、特に4月からは多忙を極め、
ブログ放置は重々承知だったんですけどね。わかってたんですけど、書く気力体力が全くなく。
映画鑑賞本数もめっきり減りまして、月に10本くらいになってしまってました。
それでも全く観てない訳じゃなくて、映画祭とかも行ってたんですけどとにかく書く時間が取れない日々。
見た映画を忘れていくのが本当に哀しいんだわ(苦笑)
・・・って、気がついたら8月28日のブログ10周年記念日もすっ飛ばしてました(笑)

まあでもフルタイム勤務の人なら時間がないのは当たり前だし、
仕事して家のこともして、逆にきっちりブログが書ける方がやばいんじゃないかとも思えるので、それはそれで全然いいんですけど。

いつブログ再開するんだ・・・ とは思っていましたが(笑)、
ようやく書きたいと思わせる作品に出会いましたのでこれをきっかけに少しずつ思い出しながら書こうかなと思います。





アーティストとして名声を得たアンナは、20 年ぶりに開かれた同窓会でいじめられていた過去についてのスピーチを始めるが…。実は、その同窓会は、実際の同窓会の招待状が届かなかったアンナが、撮影のために役者を雇って演じた架空のものだった。後日、アンナは元同級生たちを訪ね、その映像を突き付ける。(「スウェーデン映画祭2015」公式サイトより)


もしも同窓会に自分だけ招待状が来なかったら。
それはそれはムカつくと思います。ましてや自身が在学中にいじめられていたなら尚更のこと。

昔も今もいじめがなくなることはなく、いじめの被害者は心の傷を抱えたまま成長していく。その傷口が乾いて、傷跡がなくなるまで時間が経って忘れることで乗り越える人もいるかもしれない。けれど人によってはいつまでもその傷口が気になって仕方がないかもしれない。
同窓会があることがきっかけで、その傷口を広げられてしまったアンナとしては、決着をつけずにはいられなかったのだろう。

彼女が本作を作った理由は単に加害者に復讐したいから、ではないところが本作のポイント。
あくまでも「皆を責めている訳ではない。あの時は子ども過ぎて聞けなかったこと、皆が何故私をいじめたのか、その時の気持ちを訊きたかっただけ」。
いじめられている時、リアルタイムで反撃ができなかった人も多いと思う。反撃したらやり返される、逆に本当に孤立してしまうことへの恐れもある。若い時は特に自分の身の回りの世界だけが全てだから、そこを失ってしまったら居場所がなくなる。その時点で状況に流されるしかなかった自分が、時を経てもなお昔のことに苦しめられるとしたら、そこをクリアにしたいと思うことはいけないことだろうか。表現者であったアンナにとって、そこから脱却していくことこそが原点だったに違いなく、そこが本作の製作理由だと推測するがいかがだろうか。

2部構成、1部の同窓会冒頭から思い切り映像に惹きこまれる。
いじめられっ子が時を経ても排除される光景、リアルな同窓会かと思われるくらいの光景があった。全てフィクションなのにこのリアルさは一体なんだろう。息をつく暇もなく繰り広げられる展開。
仲が良いはずなのに裏では仲間外れにする、それに便乗して無視し暴力を振るうクラス中の男子、そして自分たちに都合の悪いことを「なかったことにする」手口・・・ どれもが現在進行形で学生の間で行われていることであり、そしてそれは大人になっても漫然と存在する事実に観客は憤りを禁じ得ない。

例えばいじめが原因で誰かが自殺したようなときにこんなセリフを見聞きしてはいないだろうか。「子どもだからいじめは仕方ない」と。
それは全くの言い逃れで、被害者にとってはいじめを「なかったことにする」ことなんて絶対にできない。いじめの被害者が受ける傷は生涯かかっても消えることはないのに、大人になっても何年経っても、生きている限り姑息なままの加害者にどう贖罪させればいいのだろうか。

その忸怩たる想いを映像で表現したら本作のようになった訳だけど、あくまでもアンナの中では「責めてはいない」。きちんと当時の心情を当事者たちに検証してもらうべく脚本を書き、念入りに演出をしている。キャスティングも実在の人物に似せて行ったはず。この手順の緻密さですね。

①劇中劇のキャスト
②劇中劇のモデルとなった人物を演じるキャスト
③実在の人物

と、三段構えで準備している。映画の中では怯えた②が①の俳優役やアンナ本人に苦言を呈しているところで終わっているが、本当に見せたいのは③のカテゴリだから、本作が公開されたリアルの反応が知りたいところでもある。実際ネットで事実を晒しあげられ、拡散されることの方が恐怖なはずで。未知の第三者が自己のイメージを勝手に作っていくことへの恐怖ですね。

本作はそこまでを意図したところなのかもしれないし、そうではないかもしれない。また「趣味が悪い」と感じる人もいるだろう。しかしいじめの罪を自覚していない人間があまりにも多すぎる以上、それを闇に葬り去ることへの建設的な代償としては、この方法もまた「あり」だと思う。実名は出していないし、モデルも指定してはいないから表面上は誰にも迷惑はかけてはいないはず。そしてラストの上空からのシーンなども、アンナがこの作品を通じて自分の中でいじめの体験を昇華したと考えるがどうだろうか。

表現の題材としてだけいじめを取り上げ、「いじめはいけない」などと表面的な美辞麗句だけを並べ立て、作品が完成したらあとは知らん顔の作品が多い中、そこから更に意識レベルまで踏み込んでいくものがどれほど少ないか。商業としての「いじめ」の扱いにうんざりしているので、こんな作品こそ全国のシネコンで上映してほしいし、するべきだと思うのですが、いかがなものだろうか。


★★★★★ 5/5点







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2 Comments

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Unknown (mig)
2015-10-03 01:07:27
roseさんお久しぶり★コメントありがとうー
Blogやめちゃう人多いよねー
roseさんは復帰?
私も面倒になってきちゃった 笑

これ、評価高いのね、北欧映画面白いのが多いよね、
ノルウェーのバレエボーイズも気になったけど
内容が惹かれないなーと想いパス。
トロールハンターみたいなのとかも好き★
migちゃん (rose_chocolat)
2015-10-04 06:55:36
どもです~ コメントありがとう!
久々書いてみましたよ。

そうそう 忙しかったらブログって放置だよね。
気が付くと半年・・・ 笑
でも書けない時は書けないし。それでいいと思います。

この作品、いじめをものすごい斬新な視点からとらえてて、そこが気に入りました。
『バレエボーイズ』も書いてないけど観てますよ。これもとってもシュールでよかったんで、DVDででもぜひ。

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